私はテレビ番組のひとつのコーナーより、鈴木尚広さんをブラウン管を通じて身近に感じるようになりました。
野球選手は「投げる」「打つ」「守る」ということで活躍する方が多い中、「代走」という役割で長年活躍された鈴木さんに以前より関心があったことも事実です。
そんな折、たまたまその鈴木さんの講演を拝聴する機会があり、現場に出向きました。
その時の様子をご報告させていただきたいと思います。

鈴木さんの講演は、「準備」「積み重ね」「自分軸」の3点から構成されています。
講演に入る前にテレビ番組「バースディ」が制作した動画を観ていただき、本日の講師:鈴木尚広さんとはどのような方なのかをインプットしていただくようになっております。
また、講演の冒頭にはアイスブレークとして、阪神ファンにとっては憎き「ヨミウリ」の選手から見た阪神ファンのエピソードを7つほど披露されます。
この時間が、鈴木さんにとって緊張をほぐす時間のようです。
本題に入ると、「阪神-巨人伝統の一戦の舞台に何度も立てた」「とんでもないスター選手が毎年入ってくる巨人で20年」これらのことが出来た理由や要因を自分なりに分析すると、①準備 ②積み重ね ③自分軸 という3つのポイントにつきるというところから、講演がスタートします。

講演は概ね以下のような内容になります。
①「準備」
・準備の良し悪しはない⇒人によって違う。己を知る。
・準備を制する者が、本番を制する
・準備をすることで、自分を許せる
・目標設定、達成について
準備をすることで余裕が出てくる。準備をすることで感情をコントロール出来る。本番に行くまでが勝負。
準備をしても結果が出ない時もある。しかし準備をしないと結果が出ない。
常に準備をし続けないと結果が出せない。
100%の準備をすると自分を許せることが出来る。うまくいってもいかなくても自分を許せる。
自分を許せなければ自分を否定してしまう。
自分を許せるようになれば相手も許せるようになる。
大きな目標を立てることは大事なことだけど、毎日の積み重ねがそれに近づいていく。

②「積み重ね」
・弱い人間だからこそ考える。
・「失敗体験」と「継続する力」が人を強くする。
・積み重ねがあれば逃げる距離が短くなる。
積み重ねることが一番大変。2軍選手はいつも指示待ち。指示待ちでは積み重ねが出来ない。
言われたことをやるのが積み重ねではない。やるべきことをやるのが積み重ね。
小久保 小笠原選手は誰よりも早く来て練習をしていた。1日だけでなく毎日。

③「自分軸」
・環境や立場が自分の責任を作る。
・「集中力」を最大限に高める方法。
・「不安」と「緊張」はなくならない。共有するもの。
・「唯一無二」の存在になる。⇒自分が組織の中で何が役に立てるか。組織が自分を必要とする人材になる。
当たり前のことを当たり前のように行うことは難しい。自分もスタメンで試合に出たかった。
しかし、自分を必要とされるために他(打撃 守備)を捨て、生きる道をひとつに絞った。
ひとつに絞ったということは、それで結果が出なければ要らない。
常に崖っぷちの状態で勝負をしていたため、ケガをしても手術出来なかった。手術をすることで他の選手にチャンスを与えてしまうから・・・。チャンスを与えてしまうことは、自分が要らなくなってしまう。
毎日の積み重ねを淡々と行うことで集中力を高めることが出来るが、緊張した場面でも自分を保つことが出来るか。
準備をしてるからこそ不安と緊張を和らげることが出来る。
準備をすることによって、不安と緊張が共有することが出来る。
共有することによって、自分を強くする。
自分の魅力とは他人にはないもの、それは誰にでもあるもの。それを見つけ出して欲しい。
見つけ出したら、それをいかに磨き、そしてその魅力を出し続けることを考える。
自分が組織を求めているのではなく、組織が自分を求めている。
組織がうまくいくということは、それぞれの魅力が発揮されているから。
自分を知ることで、確固たる「自分軸」が出来上がる。

 

私の鈴木さんの講演を拝聴しての感想は、大変良かったと思います。
3つの視点でお話いただいたことによりわかりやすく、自身の仕事を進めていく上でも非常に参考になりました。
是非、少しでも多くの方に聴いていただきたい内容でお薦めしたいと思います。

鈴木尚広 すずきたかひろ
元プロ野球選手
スポーツコメンテーター
ドラフトで読売ジャイアンツから4位指名入団。常勝軍団の中で自らの強みを活かし、「代走・鈴木尚広」として一軍でのポジションを確立、20年間活躍を続けた。試合を左右するキーマンとして、数度の優勝に貢献。通算盗塁成功率も82.9%と日本プロ野球記録を樹立。現在は、スポーツコメンテーターとして活躍。