皆さんは、「奇跡体験アンビリーバボー」(フジテレビ系列)という番組をご存知ですか? 2001年に、この番組で神戸在住のあるお二人が取り上げられ、大きな反響を呼びました。 まだ記憶に新しい方も多いのではないでしょうか?

ESPERANZAのお二人(奥田勝彦さんとさくらいりょうこさん)が、初めて当社に来られたのは、この番組が放送され、まだ余韻が残る頃でした。
あっという間に、システムブレーンにご登録いただいている講師の中でも、たいへんな人気講師に。
今回は、そんな御忙しいお二人が、お仕事の合間を見つけて、久々に当社に遊びに来られました。

SB 「今日は御忙しい中、来社いただき、ありがとうございます。最近、とても御忙しくされているようですね。これから、講演・コンサートなどのイベントが多い時期に入りますが、お体の調子は大丈夫ですか?」

りょうこ 「ありがとうございます。いろいろな方に体調のことを心配していただくのですが、どうも忙しくしている方が体調は良いみたいです(笑)」
勝彦 「僕たちを待っていて下さるかたがいらっしゃる、という心地良いプレッシャーのおかげで生活に張りもあって、二人とも体調が良いみたいですね」

SB 「なるほど。良い緊張感が続く中で、お仕事をされているということですね。安心しました。本格的に、お二人が現在の活動を開始されて、もう随分たちますが、最初の頃と今と、ステージに上がられるときの“気持ち”という面で、変化はありますか?」

りょうこ 「このお仕事を始めた頃は、私の病気のことを多くの人に知って欲しいという気持ちが一番強かったような気がします。それに、自分の“伝えたい”ことを“伝えきる”ということだけで精一杯でした。それが、いろんなところで経験を積ませていただくうちに、“自分の体験を人に話すこと”で、私たちの演奏とお話を聞いてくださる皆さんに、何らかの形で“役に立ちたい”という思いが強くなってきました」

SB 「“気持ち”の部分の大きな変化ですよね。“気持ち”の部分以外にも、現在のクオリティまで高めるまでには、いろいろと御苦労されたこともあったのではないですか?」

 勝彦 「そうですね。いろいろありましたね(笑)。でも、そのほとんどが“今となっては”と、笑いながら話せることですが…実は“言葉”についてはとても苦労していたと思います。最初のころ、人前で話すことに気合が入っていたのか、りょうこはいつも標準語に近いイントネーションで話しはじめるんです。それが、だんだん気持ちが入って熱くなってくると、関西弁のイントネーションになっていたり…(笑)。あとは、病気のことを話すときに、本人は自分のことなので“よくわかっている”のですが、聴講されている皆さんは初めて聞く話なので、“よくわからない”ということがあったんです。万人に理解できる言葉で説明する、ということの難しさはありましたね。僕はステージの上ではほとんど話さないので、第三者的な立場で話を聞いているのでいろいろ気づくんですよ」

りょうこ 「そうなんですよ・・。本番が終了した後“途中から関西弁になっていた”とか“あの部分の説明は全然わからなかった”とか、よくダメ出しをされました。とくに“伝わっていない”ということに関しては厳しくチェックされましたね。でも、これはとても大事なことなんですよね。60分、90分という時間の中で、聞く側の皆さんが“何となくわかったような気がする”という部分が続くと、結局、終った後に残るものも“何となく”になってしまうのです。だから、勝彦さんからダメ出しをされる度に、自分なりに表現を考えたりと、試行錯誤が続きました。本当に“今となっては”ですが、最初のころにしっかりと“言葉や表現”を見つめたのが良かったんだと思っています。最近は…前よりは少し余裕ができたので、会場の雰囲気や、お客様の感じを見て話す内容や演奏曲目を変えたりできるようになりました。言葉ですか?今では“アタマから関西弁で話す”ようにしています(笑)」

小学生・中学生・高校生の皆さんへ

SB 「伝えたいことを的確に聴講者に届けるというのは、とても難しいことですよね。そのご苦労は、とてもよくわかります。とくに、年代ギャップがある“子ども”達に伝えるというのは難しくないですか?」

りょうこ 「私も最初のころは、難しいのかなぁ、と思っていたんですが…実際は、全然問題ないんですよ」

SB 「そうなんですか。お二人は、学校講演の際には、どういうお話をされるんですか?」

勝彦 「学校講演の核になるキーワードは“夢”です。小学校高学年、中学生、高校生のみなさんには、話し方こそ違いますが「夢をあきらめないで」というテーマでお話しをさせてもらっています。小学校低学年の子どもたちの前では、そこまでメッセージ性の強いものにはしませんが、同じく夢をテーマに、純粋に楽しい時間を過ごしてもらうようにしています」

りょうこ 「私自身の経験をお話しすることで、どういう風に子どもたちの役に立てるのだろうと考えたとき、“夢”の話をすることが一番だと思ったんです。トークコンサートの最初に“みなさんの今の夢って何ですか?”という質問をします。そして、最後には“みなさんの夢は見つかりましたか?”と尋ね、その夢がかないますように・・とラストの曲を演奏しています」

SB 「“夢を持つこと”ですか。子ども達には必要なキーワードですよね。そして、私達大人が、絶対に子ども達に伝えないといけないメッセージのひとつですよね」

りょうこ 「私は、病気に罹ってから一度も“病気や治療がつらい”という理由で泣いたことはありません。ですが、フランス留学にドクターストップがかかり、その後も大きなチャンスがやってくると再発し、自分の夢への道がひとつずつ断たれるたびに、辛くて、悔しくて、涙を流していました。次々とあらわれる絶望をいう壁を乗り越えても乗り越えても、先には大きな壁がある・・そんな感じでした。そして、最後には疲れ果てて夢をあきらめてしまったんです。でも、あのときの私は、まだ“夢をあきらめること”のつらさを知らなかったんですね。それからの数年間が、私のこれまでの人生の中で一番辛かった時期ですね」

SB 「でも、今は、こうして演奏をしておられますよね」

りょうこ 「そこなんですよ。中高生の皆さんも、これから、きっといろんな壁と直面することが出てくると思うんですね。でも、そのときに決してあきらめないで欲しい。私は、病気という壁にぶつかり、そこで夢をあきらめてしまい、それからは自分の不幸を嘆き悲しむ日々を過ごしたんです。先程も言いましたが、私の人生の中で、この時期が一番辛かったのは“病気になったこと”ではなく“夢をあきらめてしまった”からなんです。結局、私は、勝彦さんはじめ、今までに出会った多くの方々の支えがあって、再び夢を追いかけることができました。もちろん、身体的にも精神的にも、とても辛い時期はありましたが“夢をあきらめていた時期”に比べると、そんな辛さなんて大したことはないのです。私のこの体験を話すことによって、これからの次世代を担う若い人たちに、“夢”や“目標”を持ち続けることが、人生においてどれだけ大切なことかということを理解してもらえたら嬉しいです」

人権啓発

SB 「“夢”や“目標”を持ち続けること。考えさせられますね。弊社からは、人権啓発事業の御依頼をする機会も多いのですが、お二人にとって、“人権”を考えるときにキーワードになってくるのは、やはり“夢”や“目標”ということになりますか?」

りょうこ 「そうですね。それはもちろんですが、もっともっと根本的な“命の大切さ”についてお話することも多いです。私の場合は、自分の“命”と向き合う、と言うよりも向き合わざるを得ない経験をしてきたので、ひとよりも“命”という言葉にとても敏感かも知れません。ただ、“命の大切さ”を考えると言っても、なかなかピンとこないですよね。だから、私は“命を大切にする(=生きる)“ということは、“夢を持ち続ける”ことなんですよ、というお話をしています。子どもの頃と違い、大人になって年齢を重ねていけばいくほど“夢”という言葉に漠然としたイメージを持ってしまいます。でも、“夢=目標”や“夢=生きがい”という言葉に置き換えれば必要性がわかってきますよね。“夢”や“目標”や“生きがい”があるからこそ、自らの“命”を大切にすることができるんだと思います。そして、夢や目標や生きがいを実現させたり、充実させるために、周囲の人々との関わりあいが生まれ、その出会いに感謝して、他者を大切にする気持ちが自然と生まれてくるんじゃないかと思います」

勝彦 「僕は、人権を考えるときに最初に思い浮かべる言葉は“愛”です。今、この国は、どこを見ても大変な時代じゃないですか。どこも殺伐としていて、みんな自分のことで精一杯。誰もが、ついつい自己中心的な考え方や価値判断で物事を見たり、決めたりしているんじゃないかと思うんですね。こんな時代だからこそ、少し口に出すのは照れてしまう言葉ですが“愛”が必要なんだと思います。それは“自己に対する愛”ではなく、“他者に対する愛”です。漠然としてはいますが、みんなが“愛”について、真剣に考えるようになれたら、人権啓発のあり方も、もっと良い方向に変化するのではないかと考えます」
気がつけば、あっという間に1時間半がたっていました。楽しいお話、感動するお話、考えさせられるお話。。。1時間半の間にお話しいただいた内容を要点だけを抽出して、インタビューとしてまとめましたが、まとめきれずに、省略させていただいたお話もたくさんあります。
ここに掲載できなかったお話は、ESPERANZAのお二人をお招きいただき、是非、素晴らしい演奏とともに、生でお聞きください。

愛と言う名の奇跡
難病・ひきこもりを乗り越えて光のステージへ

ESPERANZA えすぺらんさ
アーティスト

挫折から社会復帰に至るまでの「出逢い」「励まし」「自分ひとりで生きているのではないこと」等、コンサートで語る自身の経験は、幅広い年代の共感を呼び、夢と希望と勇気を贈り続けている。どんな困難も乗り越え、未来への希望に繋がるエスペランサのメッセージトークコンサートは各地で好評。

「人権のことを考える究極の体験型コンサートだった」 「心温まる演奏に心が癒され、身近な人たちへの感謝や思いやりの心を素直に思い起こすことができた」 「音楽は人と人との壁や人権を越えた、もっと上のものに… (続きを読む)

 

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【人権啓発 提案例】

1948年12月10日に世界人権宣言が採択され、日本では1949年に法務省と全国人権擁護委員連合会により12月10日を最終日とする1週間を人権週間とすることが定められました。毎年、全国各地で計画・開催される人権啓発講演会へ向け、おすすめ講師や講演テーマをご提案いたします。

 

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