増え続けるSNSトラブル

中学校2年生のPTAから、「スマートフォン等、情報端末を自由を使う生徒が増えてきています。そんな中で、グループ内で友人の悪口、個人情報流出、わいせつ画像のやりとりなどのトラブルが発生してしまいました。子どもたちの安全を守る為、何か対策はありませんか?」とご相談を頂きました。

スマートフォンのトラブルについてのご相談は数多く頂きます。フェイスブックやツイッタ―等をはじめとするSNSの普及で、子ども達の生活環境が大きく変わりました。

情報発信の責任の重さ
誰でもトラブルにまき込まれる可能性があるにも関わらず、子どもたちは無責任な情報発信をしてしまうことがあります。そこで、実際にトラブルに巻き込まれてしまった当事者によって、「情報発信の責任」の重さを子どもたちの心に訴えかける講演会を開催することを提案しました。講演を通して、危機感を感じてもらうことで、自制できる心を育てることが目的です。今回は、インターネットの書き込みから、身に覚えのない殺人犯として、誹謗・中傷を受け続けた、お笑い芸人のスマイリーキクチさんをご紹介させていただきました。

いわれなき中傷に苦しめられた10年…

スマイリーキクチさんは、テレビ・ドラマ・連載など幅広く活躍される毒舌漫談のスタイルが特徴のピン芸人です。かつて、インターネットの掲示板に「殺人事件の共犯者である」という、事実無根の書き込みをされ、以後10年間にわたる誹謗中傷や脅迫を受け続けた経験を持ちます。

インターネットに関しては、経歴や年齢、性別に関係なく、個人的な価値観の違いが顕著に表れてしまいます。子どものうちからインターネットにおけるリテラシーの説明をしておかないと、本人が「ことの重大さ」が解らぬままに、匿名という解放感とモラルの認知度の違いから、境界線を越えてしまう恐れがあります。当事者としての体験は、心に響き、ネットモラルの重要性を痛感させられます。

生徒たちは真剣に聞いており、「具体的に自分の行動をどう変えるかを考える生徒が多かった。参加した保護者も好意的に受け止めていた。ネット上にいつまでも残り続ける危険性、脅威は特に浸透したようである。」「実体験に基づいた内容、すぐれた話術、そしてご本人の人柄から、心に響く講演だった。今までも危険性について知る機会はあったが、より現実的にとらえる良い機会になった。生徒の感想のほとんどは、注意喚起の再認識、本人の行動目標、講師への感謝の言葉だった。」と感想を頂きました。

インターネットと人とのかかわり合い
~突然、僕は殺人犯にされた~

スマイリーキクチ すまいりーきくち
お笑い芸人

コンビとして活動した後、ピン芸人へ転向。ニコニコしながら毒をはいて笑いをとる、毒舌漫談のスタイルが特徴。テレビ・ドラマ・連載など幅広く活躍。また、自身のネット中傷被害の経験を生かし、講演活動も行っている。2011年に著書『突然、僕は殺人犯にされた ―ネット中傷被害を受けた10年間』を出版。