
「世界で今、何が起きているのか。私たちはどう向き合うべきか」
そんな問いに対し、魂を揺さぶるような一つの答えを提示してくれたのが、戦場カメラマン・渡部陽一氏による講演会でした。ある自治体で開催された「第27回人権研究集会」にて、800名を超える市民を前に語られた90分間。それは単なる知識の共有を超え、参加者一人ひとりの「人生観」を揺さぶる感動の連続となりました。
本レポートでは、当日の熱気あふれる講演内容に加え、参加者から寄せられた膨大なアンケート結果を紐解き、渡部氏が地域社会に残した「平和の種」について、詳細に記録します。
官公庁・学校・PTAチーム
講師 : 渡部 陽一 氏
開催時期 : 2026年3月上旬
主催者 : 人権研究集会実行委員会(自治体主催)
講演時間 : 90分
聴講者人数: 約800人
講演タイプ: リアル開催(写真パネル展併設)
今、この時代に「平和」を語る意義

▲渡辺氏が撮影した戦場の風景
2026年現在、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、緊迫する台湾情勢、そして混迷を極める中東紛争など、世界はかつてないほど不安定な局面にあります。平和な日本に暮らす私たちにとって、こうしたニュースは時に遠くの出来事のように感じられがちです。
主催者側には、「メディアを通じた間接的な情報ではなく、実際に現地で人々と寝食を共にし、その場の空気を吸ってきた渡部氏の『生の言葉』を通じて、自分事として平和を考えてほしい」という強い意図がありました。凄惨な現場を知るからこそ語れる「日常の尊さ」を、市民一人ひとりの心に届けたい――そんな願いから、今回の依頼が実現しました。
全身全霊で届ける「現場の鼓動」

▲大きなアクションと声でわかりやすく戦場の状況を伝える渡部氏
圧倒的なパフォーマンスと「伝える」ための技術
渡部氏が登壇した瞬間、会場の空気が一変しました。テレビ等で見せる穏やかな表情はそのままに、舞台を左右に大きく動き回り、全身を使った「オーバーアクション」で語りかける姿に、参加者は一瞬で引き込まれました。
【参加者の声】
「身振り手振り、オーバーアクションで現状を知らせてくれたのが、動きっぱなしですごかった。話が上手くてよくわかりました」
「口の動きと身体の動きで話が分かりやすかった。手話通訳との相性も良く、テーマに沿った素晴らしい講演でした」
戦場カメラマンの「日常」と「危機管理」

▲渡部氏は戦場では何重もの安全対策をとる
渡部氏は、戦場カメラマンとしての活動の「8割」は、実はシャッターを切ることではなく、ガイドや通訳、セキュリティとの綿密な「危機管理」にあると明かしました。
自分の命を守るための段取りが整って初めて、2割の実務(撮影)ができる。
この「準備の重要性」は、日常生活やビジネスにも通じる深い教訓として、多くの大人の参加者に刺さりました。
戦争の犠牲者はいつも子供たちである

▲戦禍の中でも懸命に授業を受ける子どもたち(渡部氏撮影)
講演の核心であり、最も多くの参加者が涙したのは、戦火にさらされる子どもたちの実状でした。 渡部氏は、一人の少女・マララさんのエピソードを通じ、「1本のペン、1冊の教科書、1人の先生があれば世界は変えられる」というメッセージを強調しました。
教育を受けたくても受けられない国がある現実、そして教育こそが将来の戦争を止める唯一の「武器」であることを、祈るような口調で訴えました。
【参加者の声】
「『戦争の犠牲者はいつも子ども』という言葉がとても悲しくなりました。教育の重要性に改めて気づくことができた」
「自分も教員ですが、『教育が戦争を止める手段である』という言葉に、自分の仕事の責任とやりがいを再確認しました」
家族の愛は国境を超える
渡部氏が30年の取材の中で最も驚き、感動したのは、「最前線であっても、日本と変わらない温かな家族の営みがある」ということでした。 爆撃音が響く中でも、親は子を抱き、乏しい食事を分け合う。その「当たり前の愛」が不条理に踏みにじられるのが戦争である。
渡部氏は、自身が撮影した写真を通して、国境も宗教も超えた「普遍的な家族の絆」を描き出しました。
併設イベントの相乗効果:五感で感じる人権学習
今回は講演に加え、ロビーでの「平和パネル展」が大きな役割を果たしました。
【写真パネル展】
講演前に写真を見ることで、参加者の問題意識はより鮮明に。「笑顔の子どもの背景に広がる廃墟」というコントラストが、言葉以上のメッセージを伝えました。
【質疑応答コーナー】
予定時間を超えるほどの熱気に包まれた質疑応答では、「1日に何枚写真を撮るのか(答え:約3,000枚)」といった素朴な疑問から、「日本に住む私たちができることは何か」という深い問いまで、渡部氏は一つひとつに真摯に向き合いました。
参加者アンケートから見る「意識の変化」
約800名の回答からは、単なる「良かった」という感想を超え、具体的な行動や意識の変化が読み取れます。
【若者・子どもたちの反応】
「勉強をしたくてもできない国があると知った。がんばって勉強して平和な世界にできるよう努力したい」
「大好きなやりたいことをやり抜くことの大切さを学んだ。自分の将来についてもドンドンやってみようと思った」【親・高齢層の反応】
「子どもや孫に今日の話を伝えていくことが、私にできる第一歩だと思った」
「日本が平和であることは当たり前ではなく、感謝すべきことだと改めて痛感した」
一歩踏み出すための勇気

▲戦禍の中で、子どもの笑顔が印象的な一枚(渡部氏撮影)
渡部氏の講演は、「平和」という大きなテーマを、私たちの「足元の暮らし」にまで引き寄せてくれました。自分らしく生きること、そして隣にいる人を尊重すること。
講演を終えた後の会場には、一人ひとりが自分の場所から小さな平和を築いていこうという、静かですが力強いエネルギーが満ち溢れていました。人権意識の向上や、地域コミュニティの絆を深めたいと願う全ての主催者様にとって、渡部氏との出会いは、忘れられない転換点となるはずです。
渡部陽一 わたなべよういち
戦場カメラマン・フォトジャーナリスト

世界の紛争地域を学生時代より取材。激変する世界情勢の最前線で、戦場や変革の現場を撮り続ける。紛争地の現実を通し、命の尊さ、深い家族愛、平和への希求を写真と力強い言葉で発信する。学校講演も精力的に行い、映像と熱い語りは多くの心を揺さぶる。
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講師ジャンル
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社会啓発 | 人権・平和 |
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プランタイトル
戦場の現場から祈りを捧ぐ
~命の大切さ 互いを愛し、敬いあうこと~
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