なおも増え続ける新型コロナウイルスの感染者数。増えたり減ったりする1日の感染者数に一喜一憂し、自らストレスを作り出している方もいるのではないでしょうか。
そんな情報には振り回されず、しっかり自分で考える力を養い、笑って、泣いて、感動することのできる落語こそが、コロナ予防の一助になる――。
笑いの専門家である落語家・三遊亭多歌介氏が独自のコロナ予防対策を論じていきます。

三遊亭多歌介著

免疫力・治癒力アップにはストレスとうまくつきあうこと

え〜、一席おつきあい願います〜(笑)。

だんだんと、新型コロナウイルスの正体が分かってきた世の中。でも、たくさんの情報が乱れ飛び、確実で正解なものをつかむことはなかなかできません。

さて、新型コロナというものは、感染しても8割は無症状、症状があってもほとんどが鼻風邪程度。極々少数が重篤になり、その極々少数の中の、さらに極々少数の方がお亡くなりになる。30代以前は死者数1桁(疾患ある方含む)で死亡率もほぼゼロですが、50代になるとぐっと人数が増えて、死亡率は1,000人に5人。70代は100人中8人未満で、80代だと100人中17人以上まで上がるそうです(データは2020年9月末時点 参照: 厚生労働省資料)。高齢と言われる歳(70歳〜)であれば、多少不安になるのも当然です。

年齢が上がるにつれて、免疫力・治癒力、そして体力が低下していきます。全ての病気に言えますが、この年齢的な衰えが新型コロナの感染症を重くします。そのためにも、普段の運動習慣、食生活に気を付けて、体力を低下させないこと。そして、免疫力・治癒力低下を防ぐにはストレスを溜めないことが重要です。

とはいえ人間、生きている限りストレスなく生きる、なんてことはできません。

大切なのはストレスをいかに効率よく発散するか。それが新型コロナ予防の第一歩です。

ストレス解消には落語がおすすめ

楽しかったり面白かったりすると人は笑います。
つらかったり、苦しかったら泣きます。
そして、すばらしい出来事を見たり聞いたりすると感動します。
笑って、泣いて、感動する。これがストレスを発散する一番の近道なのです。

私がおすすめするストレス発散法はズバリ「落語」です。
「いろいろなお笑いジャンルの中、なぜ落語?」と不思議に思う方もいるかもしれません。

日本人はお笑い好きです。お笑いには、インパクト芸で笑わせるようなピン芸から、コント、漫才もろもろありますね。たいがい、そういったものの方が落語よりも単純に、見てて分かりやすく、ウケやすい。対して落語は、ある意味“簡略芸”であり、“しきたりの芸”でもあります。

座布団に座り、できるだけ説明を少なくして、しきたりにのっとった形で落語家が語り、見る人はそれを理解する。笑って、涙して、そして最後にオチがあり、「ナルホド〜!」と感心したりする。落語には、「笑い」と「感動」、そして中には「涙」するネタもあります。また、落語のオチを理解することで、物事に気付ける頭も作られます

落語は、ストレス発散に必要な「笑い」「涙」「感動」の三要素がぎゅっと詰まっているうえに、考える力もつけてくれ、ストレス解消にもいい。つまり、免疫力や治癒力にも良い効果を与えてくれる。だから、新型コロナ予防にも落語はおすすめなんですね~。

そんなことを講演会で話しながら、落語を披露しています。

ここで特に私の好きな小話を一つ。

カミサン) お前さん〜、隣に住んでる八っつぁんのところ。
八っつぁん、けがして働けなくて、家族で芋だけで晩飯済ましてるみたいよ〜。

亭主) おう!うちのメシ持ってってやれよ。
おぅ!カカァ〜喜んだか?

カミサン) 涙流して喜んでたよ〜。

亭主) そうかぁ〜そりゃ良かったなぁ〜。
そんなことしてたら俺も腹ぁ〜減ってきた~。
カカァ〜飯の支度してくれよ〜

カミサン) なに言ってんだい!うちにもお米は全くないよ。

亭主) え〜〜〜!飯ないのぉ。仕方ない!カカァ〜うちでは芋〜食べよう。

この話のオチに気付きましたか?
「笑い」というより「人間味」、そして、日本人の良さが感じられるオチとなっています。このオチも落語の魅力のひとつです。

ストレス溜めずに生きる新しい生活様式

生を受けたものはいずれ「死」に出会います。2020年9月末現在、日本国内では新型コロナウイルスで約1,500人の方が亡くなられているそうです。

とはいえ、昨年(2019年)お餅の誤飲などで亡くなった65歳以上の人の数は約8,000人 (参照:消費庁資料)。癌の死亡者は全国で約39万人ですから、毎日1,000人以上の方が亡くなっている計算になります(参照:厚生労働省資料)。よっぽどお餅のほうが、怖いですねぇ〜(笑)。

しかし今、一番怖いのは情報です。毎日報道される感染者数や死亡者数に恐れおののいている方もいると聞きます。大量にあふれる情報に振り回されるのではなく、そのような情報を精査して考える力が必要です。

それにも落語が一番なんです。落語を聞くことで、オチに気付く頭が作り上げられ、情報を精査する力も養われます。情報に怯えず、ストレスを溜めずに生きる新しい生活様式が必要ですね。

ソーシャルディスタンスと落語

最近の講演会は、ソーシャルディスタンスを守りながら行われています。落語も、激しい動きもなく演者は単体ですから、客席の環境の準備さえしっかりしてお客を入れるのならば、何の問題もありません。

それに比べると、他業種のお芝居などは出演者が複数いて動きもあるため、感染率も上がりやすい。以前、新宿のシアターで行われた公演で大きなクラスターが起こりました。狭い8畳の楽屋に若い男の子が十数人。それも汗ダラダラ、若い青春の汗とにおいが飛び交う楽屋!そりゃ、感染しますよ。

それに比べれば、寄席の楽屋はせいぜい3〜4人。汗臭くなんてありません(笑)。寄席の楽屋はお線香と加齢臭しかしません(たまに死臭もあるかと 苦笑)。

第一、件の新宿のステージでは、楽屋出待ちの女の子が並び、出演者にプレゼントを渡して、握手にハグ~だなんて。そんな光景、われわれからしたら夢のような出来事。
35年の芸歴の中、他の落語の芸人さん含めて、楽屋口に女の子が出待ちなんて見たことありません。たまに出待ちしているのは、思いつめた弟子入り志願の男の子に、サラ金取り立て屋(私じゃありませんよ 笑)。われわれが女の子にハグなんてしたら、警察にセクハラで捕まります。

ちょっと話が脱線しましたが、今は講演会も寄席も感染対策がしっかりとなされ、リスクも少なくなっています。感染する心配はせずに、感染させることには気を付けて。
ストレス発散でき、気付ける頭を作れて、毎日を明るく楽しく有意義に過ごせるヒントにもなる講演と落語
ぜひ一度、楽しみにいらしてください。

三遊亭多歌介 さんゆうていたかすけ

落語家

タレント・芸能関係者

東京生まれの江戸っ子噺家。親の仕事の関係(建設関係)で幼少の頃は鹿児島~埼玉県越谷にて成長し、学生の頃より人を笑わせる快感を覚え、中学にて落研を創設。母校(春日部共栄)では現在でも落語会を開催し、生徒たちに落語・大喜利・古典芸能を教示している。独演会も全国にて多数開催。

プランタイトル

大爆笑 トークライブ公演「年齢、身体は気(心)の持ちよう!」

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