河野義行 こうのよしゆき
松本サリン事件被害者 NPOﾘｶﾊﾞﾘｰ・ｻﾎﾟｰﾄ・ｾﾝﾀｰ顧問
松本サリン事件の被害者で、第一通報者でありながら犯人扱いされた辛い体験をもつ。オウム真理教の事件関与が明らかとなり、無実が証明される。以後、なぜ冤罪が起きるのか、またマスコミのあり方などを訴える。現在、犯罪被害者の支援機関であるNPOリカバリー・サポート・センター顧問を務める。
河野義行のプロフィール
■職歴・経歴
1950年愛知県生まれ。名城大学理工学部卒業。76年、豊橋から松本市に転居、結婚。
1994年６月「松本サリン事件」に遭遇。自宅付近からサリンが発生していることから、長野県警の家宅捜索、事情聴取を受け、マスコミからも容疑者扱いされ、大きく取り上げられる。身の潔白の証明と名誉回復のため、日本弁護士連合会の人権擁護委員会に人権救済を申し立て、また地元新聞社に対して民事訴訟を起こす。
1995年「地下鉄サリン事件」が期せずして発生し、オウム真理教による事件関与が明らかになり、無実が証明される。国家公安委員長、長野県警本部長、マスコミ各社が相次いで謝罪。本人は社会復帰し、2002年７月より05年７月まで長野県公安委員を務める。同じく松本サリン事件で被害を受けた妻は、意識が戻らぬまま、2008年８月に逝去。
“冤罪は他人事と思っていたが、まさか自分が巻き込まれるとは夢にも思わなかった”“なぜこうしたことが起きるのか、人を疑う前に、自分たちの捜査結果を疑う心構えが必要”等をテーマに、犯罪被害者の支援や人権、家族、介護などをテーマに全国で講演活動を行う。
■著書
『今を生きるしあわせ』（鳳書院）
『足利事件 松本サリン事件』(菅家利和氏との共著）
『命あるかぎり―松本サリン事件を超えて』
『「疑惑」は晴れようとも』
『妻よ！』
『松本サリン事件』
講演タイトル例
著書・著作紹介
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- 今を生きる しあわせ｜（2012-06-07）
- 松本サリン事件報道の罪と罰｜（1996-11-01）
- 命あるかぎり: 松本サリン事件を超えて｜（2008-06-27）
- 松本サリン事件: 虚報、えん罪はいかに作られるか｜（2001-05-01）
- 妻よ!: 松本サリン事件を乗り越えて (新風舎文庫 こ 110)｜（2004-12-01）
- 疑惑は晴れようとも: 松本サリン事件の犯人とされた私 (文春文庫 こ 26-1)｜（2001-04-01）
- 妻よ: わが愛と希望と闘いの日々｜（1998-06-01）
スタッフからのコメント
1994年に発生した松本サリン事件の被害者で、事件後に警察およびマスメディアによって事件の容疑者であると見なされ報道被害を受けた河野義行さん。
ご自身が体験されたことを「被害者の人権問題」として、講演活動を行っていらっしゃいます。
講演では、松本サリン事件発生から地下鉄サリン事件発生の日までの様子を時系列で話され、その時に会話した内容や状況を聞いていると、映像が頭の中で浮かび上がります。
主な講演実績に「人権啓発研修会」「小中学校校長会」「議員人権研修会」「自殺予防講演会」「人権を考える区民のつどい」など。
主な講演タイトルに「疑惑は晴れようとも」「妻よ！～わが愛と希望の戦いの日々」「今を生きるしあわせ」「あなたが生きることは 私が生きること」などがあります。
聴講された方からは「「河野さんが体験された事例は特異なことではあるが、市民にも起こりうるものであることを教えていただいた」「想像以上の集客により、多くの人に啓発を促すことができた。アンケートの結果でも満足度が高く、また講演を聞きたいという声が多かった」「感情的になってもおかしくないのに、客観的に事実経過が述べられ中立的な態度で講演され感銘を受けた」「憶測で人を判断するのは良くないことだと身にしみてわかった」など。河野義行さんからしか聞くことが出来ない話に、皆さん真剣に聞き入っておられます。（企画室よりのコメント）
