日本の米づくりの将来
加倉井 弘 かくらいひろし
経済評論家(元 NHK解説委員)内 容
■まず、米は現在余っていることが前提になります。
・政府は日本の米作りを国境障壁で守るつもりですが、余らせるつもりはありません。
・コメは商品、余っているものは安くなり、不足しているものは値上がりします。
・減反政策の行き詰まりが、農政改革の始まりでした。
■日本の米作りは、生業から産業になります。
・農家は企業家(起業家)でなければなりません。
・売れ筋は3H(先端技術・高品質・健康)です。
■生き残るのは、競争力のある農家と農業組織です。
・競争力とは、生産力(技術)と経営力(労力と簿記)と販売力(売り方)との総和です。
・価格だけでなく、品質(味)や安全性(安心)も大事です。
■遅れていた農地集約が始まります。
・まず集落営農が集め、その後は会社が引き継ぎます。
■政府の支援は、担い手農家と担い手会社(組合)に限定されます。
・環境保全政策が登場します。
・農家保護は、価格支持から所得支持に変わります。
■農協の米販売は、今後激変します。
・農家委託販売から買い取り販売に変わる可能性があります。
・販売に力を注ぐ単位農協が増えます。
・農協職員の花形はセールスマンになります。
■先駆的な米農家の実例を紹介します。
・石川県ぶった農産
・愛媛県Jウイングファーム
・宮城県オジマスカイサービス
・石川県有限会社ばんば
・北海道今橋道夫