どこの会社でも、多くの新入社員が人間関係に不安を抱いているのではないでしょうか。上司、先輩、クライアントとの関係を円滑に進めるにはコミュニケーションスキルが必要です。しかし、そのスキルを磨くためには、具体的にどのようなステップが必要かを熟知している方は少ないようです。
今回は、組織活性化コンサルタントの的場つよし氏に、新入社員のコミュニケーションスキルの身に付け方とその極意を解説していただきます。

信頼関係の構築に必要なポイント

ビジネスにおいて人間関係を軽視することはできません。また、人間関係は信頼関係なしには成り立ちません。人は人のどこに信頼を感じるのでしょうか?

1.幸せそうな顔を作る

「どんな人に好感を持つか」を考えたとき、人は人の「幸せそうなところ」に好感を持ちます。そして、信頼を寄せる相手を好ましく思うことは、ごく自然な感情といえます。そして、信頼を寄せる相手を好ましく思うことは、ごく自然な感情といえます。それは、人間心理のデフォルトで、幸せそうな人とつながりたいという基本の思考ベースがあるためです。

ですから、信頼関係の構築には「幸せそうに見える」ことが重要なポイントとなるのです。
「幸せそうに見える」とは、いつも笑顔でいることとはまた異なります。幸せそうな顔を作るコツは、好きな人・好きなものを思い浮かべること。それが、一番幸せそうに見える表情を引き出すテクニックです

例えば、苦手な営業先に行かなければならないとき、新人であれば、クライアントに会う前から萎縮したり、カチコチに緊張してしまうこともあるでしょう。そのまま営業先へと向かっても、うまくコミュニケーションを取ることはできませんね。
そういったときには、好きな人や好きなもの、好きなことを思い浮かべてみてください。そうすると、自然と「幸せそうな顔」を作ることができます。緊張したままであっても、相手が自分に好感を抱いていることが感じられれば、緊張は次第に解れていくことでしょう。

2.聞き上手になれるテクニックを知る

人は、自分を心地よくさせてくれる人に信頼を寄せる傾向があるといいます。相手に心地よくなってもらうには、相手を知る必要があり、いかに相手が自身のことを話してくれるかがポイントとなります。そのためには「聞き上手になる」も大切です。

しかし、相づちさえうまく打てれば聞き上手になれるというわけではありません。聞きたいことを気持ちよく話してもらうには、相手の言葉にうなずいたり、タイミングよく相づちを打ったり、必要に応じて合いの手を入れたりと、さまざまなテクニックが必要なのです。相づちひとつにしても、男女、立場や階級、年齢によっても好感の上がり方は異なるでしょう。例えば、「すごいですね」という返しには、「私はあなたの能力を認めています」というニュアンスが感じられますし、「さすがですね」には、その人自身を賞賛する気持ちが含まれています。人は、能力を認められたい、存在を認められたいという欲求を満たしてくれる相手に対して好感を持ちやすいものです。
このようなテクニックを身に付けると、人間関係もスムーズにいきます。

信頼する相手に望む4つの条件とは?

ビジネスにおいて、人が人を信頼するには、相手が以下の4つの条件を満たしているかがカギになります。

  • 自分よりも行動力がある
  • 自分よりも経験がある
  • 自分よりも知識がある
  • 自分よりも優れた考え方を持っている

全部でなくても、この中のどれかに当てはまっていれば、その要素が信頼につながる場合もあります。また、相手の所作や話し方、仕事の仕方から信頼に足る人物だと感じることもあるでしょう。ただし、いずれも「〜が”ありそう”」という推測による判断です。信頼への第一歩がこのような推測に基づくものであるなら、若手であっても臆することはありません。

とはいえ、知識や経験の少ない新入社員の場合、相手に「(○○が)ありそう」と思わせることさえ至難の業かもしれません。そのため、最初は「知識がありそう」「行動力がありそう」と相手が思うような姿を見せることから始めるとよいでしょう。例えば、会話の中で「今〇〇について勉強している最中で、知識のインプットに努めています。関連書籍を20冊読みました」などと伝えれば、意欲と行動力を相手に示すことができます。そのような姿勢が、信頼へとつながっていくのです。

若いうちは、とにかくたくさんの本を読み、人の話を聞き、知見を増やすことを心がけてください。行動が知識や経験を増やし、広く深い思考力を身に付けることができます。

コミュニケーションのコアは「質問力」。聴くスキルを向上させよう

相手と信頼関係を築く上で、コミュニケーションスキルは重要な要素です。コミュニケーションスキルは営業スキルとしても役立ちますね。そして、コミュニケーションスキルを鍛えるときにポイントとなるのが「聴くスキル」です。

聴くスキルは、ただ相手の話をじっくり聞けばいいというものではありません。肝心なのは、相手から聞きたい話をどこまで引き出せるか。私はこれを「質問力」と呼んでいます。ただ黙って聞いていても、聴きたい話は聞けません。「あなたの話をしっかり聴いています」と態度で示しつつ、スムーズに話せるように相づちを打ったり、相手が一息つきたいタイミングで言葉を返したりすることで、相手に「何を聞かれても気持ちよく話せる」と思わせることができます。

「聴くスキル」は、人と会話することがすべてトレーニングになります。コツやポイントさえ知っていれば、いつでもで取り組むことができるのです。

私が講演でお伝えしているワークの中に、「対話の相手がうなずいていたときに、その人の顎を見ながら自分も合わせてうなずく」というテクニックがあります。「人と話をするときは相手の目を見るように」とは、皆さんも子どもの頃から言われてきたかと思います。しかし、相手の目を見つめ過ぎることで、相手を委縮させてしまう場合があります。そのため私は、相手の目ではなく顎を見るよう指導しています。
社会人の対面距離は大体2mほどです。目を直視しなくても、顎を見ていればその人の顔を見ているように見えるものです。目を直視することで相手が感じがちな圧迫感を避けることもできます。

また、相手の顎を見ながら、相手がうなずいたタイミングで自分もうなずけば、より高い同調効果がもたらされます。そうすると、相手は「自分を理解してもらえている」と感じ、さらに「話したい」という気持ちになります。これも「質問力」テクニックのひとつです。このようなテクニックを身に付けることで、「質問力」ひいては「コミュニケーションスキル」を伸ばすことができます。

新人・若手だからこそ早めに習得を

コミュニケーションスキルの中で一番成果を得やすいのが「質問力」だといえます。質問力は早くから身に付けておきたいスキルのひとつです。
私の研修では、コミュニケーションスキルの中でも効果を得やすいスキルを身に付けていただくため、ワークに重きを置いた内容となっています。ワークで効果を体感していただいてから、なぜそうなるのかを解説します。このやり方は知識が体感とともに入っていくため納得しやすく、経験としても強く残ります。

ほかにも、質問スキルの習得プログラムなど、実践的な内容を学んでいただけます。新入社員にコミュニケーション力を身に付けさせ、さらに伸ばしていきたいと考えている研修担当者の方々は、ぜひ一度ご検討いただけると幸いです。

的場つよし まとばつよし

組織活性化コンサルタント


コンサルタント

脳科学・心理学・現場学を駆使し、受講生を「その気」にさせる達人。「現場こそが人を輝かせる」をモットーに、一人一人の潜在能力を開発。30年以上に及ぶ、問題解決が必須の教育現場で蓄積された独自の人材育成手法は、現場で活きる「知恵」が習得できるとリピートが絶えない。(株)エナジーソース顧問。

プランタイトル

自発的に動きたくなる本物のコミュニケーション
~仕事で結果を残すために必要な3つのコツ~

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