落語に学ぶユーモア精神
~口はにぎわいのもと~

桂 蝶六 かつらちょうろく

落語家

提供する価値・伝えたい事

私の今までの経験も含め、落語のルーツから、落語に学ぶ様々なユーモア精神をたっぷりとお話しします。
もちろん、落語も一席(古典から新作、ご当地オリジナル創作落語まで、レパートリー多数)講演とともにお聞きいただき、たっぷり笑って楽しい時間を過ごしていただきます。

内 容

●落語とは?
古典芸能と大衆芸能の二面を持つ落語という芸能。
落語のルーツは、お説教だといわれています。難しい法話を面白おかしく伝えるところから変化を遂げたらしい。落語とお説教の共通項は?落語の考え方、つまり人間をどう見るか。すなわち「業の肯定」とは?
笑いの方程式「緊張の緩和」と「呼吸、イキ・間」の関係とは?

●私の仕事
落語に司会漫談、展示会場の賑やかし、大道芸などなど。
全国を廻るミュージカル劇団“ふるさときゃらばん”の客演も体験。村おこしに携わることもしばしば。パントマイマーやのこぎり演奏家、津軽三味線、舞踏家らと行うコラボレーション。「落語は手段や。目的は何やねん。」そこから交流が始まった。
また、イベントにはハプニングがつきもの。ハプニングこそ自分を試される瞬間。普通の状態やったら上手いこといって当たり前。ハプニングは感動の呼び水になる。

●何で関西は“笑いの町”なの?
大阪は、江戸時代より流通が発達していて、全国から多くの人が集まってきた。すなわち商人は見ず知らずの人とコミュニケーションを取る必要にかられる。そこで、洒落ことばに代表されるユーモアが生まれた。
「〜さしてもらいます」とかへりくだった言い方が多いのも大阪弁の特徴。何よりも大切なのはお客さんです。
笑いは、客の緊張と不安を取り除き、商取引を円滑にするための必須の条件とされ、笑いを社交の術の中に積極的に取り入れようとしてきた。ここから“協調”としての笑いが発達してきました。

●笑いは健康の源
笑うことで人は楽になれます。笑うという行為は深呼吸するのと同じことなのです。
また、“病は気から”てな事を申しますが、「人が失敗をする」「苦労をする」「しんどい思いをする」そんな時、自分自身を笑い、それらを跳ね飛ばすのである。つまり自分をボケに仕立てるということ。これは前述の大阪商人の話に付随しますが、これは“攻撃の笑い”を自らに向ける行為。「失敗した自分をアホな奴だと笑い飛ばし、本来の自分から切り離してしまわなければならない。そして、早く過去の自分よりも現在の自分を優位に立たせなければならない」「泣いている暇があったら笑うてこまして生きよやないか」の精神。
まさに、“病は気から”です。

●我が師匠、今は亡き「桂 春蝶」の美学
落語に関しては決して作品主義でなく、その作品に登場する人間の生きざまやメッセージを大事にしていたように思います。また人を見る目が常に優しい。“芸は人なり”のいい見本です。野暮が嫌いでシャイで粋な芸人春蝶。最後まで少年の心を持った人でした。死を覚悟した晩年の春蝶のエピソードなど。

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