講演・セミナーの集客率をUPさせるためにはさまざまな方法がありますが、その一つにチラシを利用する方法があります。
特にオンラインセミナーの場合には、集客もオンラインがメインと考えがちですが、チラシ配布によるオフライン集客と組み合わせることでより訴求効果が見込めるでしょう。
今回は、チラシで集客するメリットや基本の作り方、おすすめテンプレートサイトをご紹介します。

チラシ・ポスターを使うメリット

講演・セミナーの集客にチラシやポスターを使うメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • ターゲット層を絞り込みやすい
  • 正確な情報を届けやすい
  • 講演・セミナーの雰囲気を伝えやすい

チラシやポスターはターゲットが訪れそうな場所に貼ったり設置したりすることで直接ターゲット層に届けられるほか、web上で集客できるターゲット層と異なる層にアプローチできる強みがあります。関連イベントで配布したり、場所を絞って掲示したりすることで、効率的にターゲットに届けやすくなります。
また、流し読みされやすいweb広告と比べ、正確な情報を届けやすいこともチラシやポスターの大きなメリットです。実際に手に取ったり、目を向けたりしてしっかり読むチラシやポスターなら、流し読みされにくく情報をよりインパクト強く伝えやすいでしょう。スマホやタブレットなどデバイスがなくてもサッと講演・セミナーの情報を確認できることも大きなメリットです。
さらに、チラシやポスターの印象で講演・セミナーの雰囲気を伝えられれば、講演・セミナーをより身近に感じることができます。迷っている人もよりセミナーに参加しやすくなり、興味を持ってくれる人も増えるでしょう。

チラシ・ポスターに入れるべき3要素

オンラインセミナーの集客に使うチラシには、必ず入れるべき3要素があります。

  • どんな人にメリットがある講演・セミナーなのか
  • どんな知識を得られるのか
  • 申込み方法、講師プロフィール

どんな人に向けた講演・セミナーであり、どんな知識を得られるのか、すなわち参加した人にとってどんなメリットがあるのかわからなければ、興味を持ちづらく参加に結びつきません。ターゲットをはっきりさせることで、講演・セミナーの方向性も定まるでしょう。ターゲットを設定するときには、年齢や性別だけでなく、職業やライフスタイル、価値観などを具体的に絞り込むとよいです。

ターゲットを絞り込むと参加者が少なくなるのではないかと心配する人もいますが、むしろメリットを明確に打ち出すことでどんな講演・セミナーなのかわかりやすくなり、訴求力が上がるため、興味を持つ人も増えることが期待できます。

また、講演・セミナーを受講することでどんな知識を得られるのか、チラシやポスターに明記することが重要です。特に、ネットや本で調べれば簡単に出てくる情報ではなく、その講演やセミナーでなければ得られない情報があることを打ち出しましょう。

チラシ・ポスターの作り方

では、実際のチラシやポスターの作り方を、構成とデザインの2つのポイントから見ていきましょう。

チラシ・ポスターの効果的な構成

チラシやポスターはブログやSNS、ポータルサイトなどと比べてより主催者側の想いを伝えやすい媒体です。そのため、最初にご紹介した必須の3要素の他にも、以下の要素を盛り込んで構成すると良いでしょう。

  • 解決や達成が可能なことを示したキャッチコピー
  • キャッチコピーの内容を具体的に説明するボディコピー
  • 過去の講演・セミナー受講者の声

キャッチコピーでは、ターゲットが抱える悩みや願望を解決したり、達成したりできることをわかりやすく示しましょう。そして、続くボディコピーでキャッチコピーの内容を強化します。過去の講演・セミナー受講者の感想があれば、口コミ効果が得られます。

チラシ・ポスターのデザイン

チラシやポスターのデザインをターゲットに合わせるのも、集客に効果的です。例えば、以下のようなケースが考えられます。

ビジネスに関する講演・セミナー:カラー控えめのシンプルなデザイン
美容やメイクに関するセミナー:カラフルでぱっと華やかなデザイン

デザインの一種として、使うフォントにもこだわりましょう。ビジネス系なら明朝体やゴシック体などの落ち着いたシンプルなフォントに、美容系ならポップで賑やかなフォントにするなど、見やすさと印象を考慮して選びます。

著作権フリー素材の写真やイラストを使い、わかりやすくまとめるのも手です。このとき、解像度が荒い画像だと講演・セミナーへの信頼感も薄れてしまいますので、印刷に耐えられる画質・解像度のものを選びましょう。

また、近年ではチラシやポスターを印刷して配布・掲示するだけでなく、オンライン上でSNSや公式HPに掲載することもあります。このような活用を考えている場合は、web上でも見やすくするため、情報を詰め込み過ぎないように注意しましょう。

講演・セミナー用チラシ・ポスターにおすすめのテンプレートサイト

上記のような構成・デザインを一から考えるのは、決して楽な作業ではありません。そこで、おすすめのテンプレートサイトを5つご紹介します。無料テンプレートもありますので、チラシを作るのが初めてという方は、ぜひこうしたテンプレートを利用するところから始めてみてはいかがでしょうか。

ラクスル

ラクスルでは、チラシ・フライヤーの無料デザインテンプレートが多数公開されています。プロデザイナーの手によるデザインなので、ぐっと目を引くチラシが誰にでも簡単に作れます。どれを選べば良いかわからない、という人には「らくらくデザイン」という、写真と文字を入れるだけで自動作成してくれるサービスもあります。

サイズもA3〜B8までさまざまな大きさが選べ、業種・折り加工・用紙の向き・カラー・キーワードから絞り込むことができます。4,000点以上の無料テンプレートのほか、写真やイラストなどの素材が2,000万点以上、フォントが49種類も無料で使えます。簡単に作りたい人から作り込みたい人まで、誰にでもおすすめできるテンプレートサイトです。

パワポン

オフィス用品の通販サイト、アスクルのネット印刷「パプリ」が運営するデザインテンプレートサイトです。パプリ会員に登録・ログインが必要ですが、無料で全119点のテンプレートが利用できます。いずれもMicrosoft PowerPointのファイルで提供されていますので、パワーポイントを使い慣れている人、オフィスソフトで編集したい人におすすめです。

テンプレートを一度ダウンロードして編集する形式なので、オフラインでもオンラインでも作業できる手軽さが大きなメリット。カテゴリや業種、イメージ、縦横、カラーなどで絞り込みもできますので、思い通りのテンプレートを探しやすくなっています。作ったデータは自宅やオフィスのプリンターで印刷することも、パプリで発注することも可能です。

Canva

Canvaは英文ベースのテンプレートが多く、プロ仕様のおしゃれなデザインでチラシを作成できます。あらかじめ作ったロゴや素材をアップロードしても良いですし、Canvaアカウントを作れば、無料で豊富なテンプレートや素材集を使えます。講師プロフィール用の画像をアップロードし、フィルターをかけて調整することも可能です。

Canvaはwebブラウザ上での編集が可能なほか、スマホやタブレットの無料アプリをダウンロードすれば、パソコンが使えない外出先でも手軽に作業ができます。編集したデザインはクラウド上に保存されますので、インターネット環境があれば変更内容の同期も簡単かつ即時反映が可能です。

Microsoftofficeのテンプレート

ビジネスツールとしておなじみのMicrosoftのWordやPowerPointにも、無料のチラシ・ポスター用点プレートが多数用意されています。普段使っているソフトをそのまま使えるため、新しいソフトやWebサイトの使い方に慣れていなくても使いやすいのが大きなメリットです。

テンプレートの中に見出しや画像の変更方法などさまざまな説明書きがありますので、チラシやポスター作りに慣れていない、WordやPowerPointのどのような機能を使えばいいかわからないといった人でも操作しやすいです。

PIXTA

日本最大級の画像素材サイト、PIXTAが提供する無料のチラシ・ポスター用テンプレートサイトです。講演会向けのカテゴリがあり、950件を超えるテンプレートが用意されているため、初心者の方でも簡単に見栄えのするチラシやポスターを作成できます。

サンプルテンプレートにはPIXTAの画像素材が使われているため、ダウンロードしたテンプレートで同じ画像を使いたい場合はPIXTAで購入する必要があります。同じ画像でなくても良い場合は、自分で画像を用意すればテンプレート内で使えますので、必ずしもPIXTAで購入しなくてはならないというわけではありません。

チラシ・ポスター作成の注意点

チラシやポスターを作成する際は、以下のポイントに注意しましょう。

①情報の優先順位を意識する

よくあるチラシやポスターの失敗例として、デザインに凝りすぎるあまり、目を引くポイントが多過ぎてどの情報が重要なのかわからないというものがあります。必ず、どの情報を伝えたいのかの優先順位を明確にしましょう。

➁日時やツールはわかりやすく

特にオンライン講演・セミナーの場合、日時とともに利用ツールがわかるように記載しましょう。これらの情報がわかりにくいと、講演やセミナーにいつ、どうやって参加したら良いのかわかりません。ZoomウェビナーやYouTube Live、Google Meetなど、可能なら使い方ページへリンクするQRコードやwebアドレスを記載しておくと良いでしょう。

③講演・セミナーの内容が伝わるように

講演・セミナーの内容がはっきり伝わることも重要です。単にデザインが良いだけでなく、中身のあるチラシやポスターを作るようにしましょう。具体的には、以下の情報をもれなく記載します。

  • 講演・セミナーの概要
  • 日時、開催場所
  • 申し込み方法
  • 費用、定員
  • 受講者の声
  • 問い合わせ先

特に、問い合わせ先の記載は重要です。何らかの理由があって即時申し込みには至らない潜在的なニーズを持つ人が、まず問い合わせてみようと思ってくれる可能性が高いためです。記載忘れがないようにしましょう。
もし、講演・セミナーへの申込み特典や参加特典がある場合は、ターゲットに興味を持ってもらいやすいよう、具体的かつ目立つ場所に記載しましょう。

④タイトルで心をつかむ

チラシやポスターを見るとき、まずタイトルに目が行きます。そのため、タイトルでターゲットの心をしっかりつかまなければ、そもそも講演・セミナーの内容や日時にまで目を通してもらうことはできません。ターゲットのニーズを細かく分析し、ピンポイントで訴えかけられるタイトルを作りましょう。

⑤講師の顔写真とプロフィールで親近感をプラス

講師の顔写真と簡単なプロフィールを載せ、見た人に親近感を持ってもらえるようにしましょう。プロフィールには肩書きや経歴を羅列するよりも、ターゲットが親近感を抱きやすいエピソードを載せるとより効果的です。

忙しい場合は業者に委託

チラシやポスターを自分で作るのが大変、忙しくて作る暇がないという場合は業者やクラウドサイトで依頼することも可能です。弊社で講演依頼をされた場合、チラシ・ポスター作成のサポートも行っています。ぜひ、お気軽にご相談ください。


あわせて読みたい


講演会を成功へ導く主催者挨拶のポイントとは?例文付きで解説

講演会において主催者挨拶は講演会の成功を左右する非常に大切なも…

【テンプレート付!】セミナー・講演の依頼文・依頼メールの作り方と注意点

講演・セミナーを開催するにあたり、講師を招く場合は講演依頼のメ…

講演会の記録・取材に関するルールについて

講演は著作物の扱いとなる 自治体・行政の主催者様から、講演会の…


 他の記事をみる