ここが変だよマスコミの日本語

小笠原信之 おがさわらのぶゆき

フリージャーナリスト

提供する価値・伝えたい事

新聞やテレビは私たちの日常生活に欠かせないものであり、その影響力も大きいです。
しかし、最近、目にしたり耳にする記事や放送で使われている日本語にも、おかしなものが少なくありません。日本語の乱れを批判しているマスコミ自体にはびこる、おかしな日本語の具体例とその背景を考えます。

内 容

テレビのアナウンサーが「それではご意見を伺ってみたいと思います」とか、
グルメ番組のレポーターが「では、食べてみたいと思います」とよく口にします。
あるいはニュースに登場する問題企業のトップが「国民のみなさまにお詫びしたいと思います」と頭を下げます。
「みたい」と「思います」は意味として、重複することはほとんど意識されていないようです。
「思います」は「〜ようと思います」とセットになることも知らないようです。
「お詫びしたいと思います」と語る企業トップは本当にお詫びしているのでしょうか。
ニュース番組のアナウンサーは「警察はこの事件を慎重に捜査しています」と伝えます。
警察が「慎重に」捜査するのは当然のことです。
「いい加減」な捜査だったら、それこそがニュースになるのです。ことさら「慎重に」と形容する必要はないはずです。

本来の用法を知らなかったり、あるいは文法的に正しくともその文章が意味するところに思いをはせることなく使われている日本語が、少なからずあります。
そうした具体例を挙げながら、それらを横行させている背景を分析します。

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