地方議会改革への挑戦
~地方から国を変える~

穂坂邦夫 ほさかくにお

前 埼玉県志木市長

提供する価値・伝えたい事

我が国は高度成長期からバブルの崩壊を経て低成長期に変化したと同時に、社会環境も世界初のV字型人口減少国家に激変してきました。
一方で、国と地方行政は税収の伸びに支えられて肥大化を続けるとともに、経済の立直りを公共事業に求めたため途方もない国家財政の悪化を招き、近い将来国家の倒産さえ危惧される状況になっています。
講演では、市長として様々な改革に取り組んできた実体験を踏まえ、これからの地方行政のあり方について解説いたします。

内 容

■1.自治体の現状と期待される職員像
(1)転換期にある地方自治体
 ・成熟社会の加速と連動する自治体
  「世界一の借金国が迎える高齢社会と人口減少国家による地域格差とシャッター通り」
 ・地方自治体財政健全化法に代表される国の施策と住民への情報公開
  「連結実質収支と財務分析と人件費比率」
 ・税源移譲による地方税の倍増「地方自治体に対する住民の意識変化」
(2)自治体職員の誇りと住民に託された責務
 ・国の基盤を支える住民力と地域力を創る自治体職員
  「住民の多様な視点に応える政策官庁への転換」
 ・自分自身の誇りのために確かな足跡を残す
  「職場に共通する前例主義からの脱却」
 ・自治体を変える職員の力「少しの努力と工夫がキーワード」
(3)期待される職員像「企画マンと営業マンの両立」

■2.何故、議会の改革が求められているのか
(1)政策決定権を持つ議会「議決権と執行権・自治体の破綻は議会の責任」
(2)機関委任事務の廃止による議会本来の役割が回復
   「牽制機能・監視機能・提案機能を超える積極的な政策議会への転換
   “議会が予算を提案する”」
(3)財政環境の悪化による新たな議会の役割
   「財政の健全化と住民サービスの選択」

■3.地方議会改革への具体的な挑戦「自治体運営と財政規律の共同責任」
(1)新たな議会活動を展開する
 ・住民は情報を理解しているか
  「議会がリードする行政情報の公開と共有」
 ・議会が確認する住民意志
  「施策に対する住民参加・住民対話・アンケート調査の実施」
 ・委員会活動の多機能化
  「自治体組織の改廃や公務の領域・担い手に対する再検証・
   自治体財政の検証などによる議会からの提案」
(2)前例を排除した議会のあり方を考える
 ・夜間議会や出前議会の導入
  「徹底した住民への公開」
 ・委員会の開催方法の改善
  「住民参加や公聴会・参考人制度の新設と活用」
 ・議会予算のゼロベースによる検証
  「配分から提案へ」
 ・議会における審議会の設置
 ・調査権の明確化による行政職員の共有
  「理念条例から政策条例に」
(3)議会をサポートする事務局職員の新たな役割
 ・行政動向の早期把握と行政部門や住民への発信
  「新聞やインターネットの活用:議会に関する地方制度調査会の答申」
 ・議会における権能の拡大
  「自治法を超える構造改革特区の活用」
 ・住民や様々なマスコミへの広報活動の強化

Copyright © 株式会社システムブレーン All Rights Reserved.