遊び場づくりはまちづくり

渡部達也 わたなべたつや

NPO法人ゆめ・まち・ねっと代表

想定する対象者

子どもたちの豊かな成長を願う保護者、子育て支援に携わる行政職員などにお伝えしたい実践です。

提供する価値・伝えたい事

子どもたちの居場所づくりは、地域の多くの大人を巻き込んでいくことにもつながります。
 豊富な実践を紹介しながら、子どもたちにとっての遊び場の大切さ、そして、そこに大人たちを巻き込むことで育まれるまちづくりについてお話します。

内 容

「おぉすげぇ、こんなに木がある!」「秘密基地、作ろうぜっ!」
 僕らは年間100日間、子どもたちの居場所づくり「冒険遊び場たごっこパーク」を富士市内の公園で開催しています。参加費無料のこの活動は共感する多くの人に支えられています。
 先月は公園に憩いに来ているおじいちゃんたちが近所の設計事務所から大量の廃材をもらい、運び込んでくれました。その廃材が子どもたちの遊び心を刺激し、基地作りが始まったのです。おじいちゃんも完成した基地を眺めてニコニコの笑顔でした。
 夕方、「次はここで宴会しよっ」「基地、残しておいてね」子どもたちが笑顔で帰路に着きます。でも、問題が残りました。
 この活動は市みどりの課など行政の理解があり継続していますが、開催しない日はきれいに片付ける約束なのです。子どもたちの希望をかなえてあげたい…けど…困りました…。
 それを解決したのが親御さんたち。毎日、見回りをすると申し出てくれたのです。公園で憩うご近所さんたちも気に掛けてくれました。
 二週間後、秘密基地は子どもたちだけの宴会場となりました。
 満足した子どもたちは、雨が強く降る中、基地の撤収作業をしました。大人の手を借りることなく、自分たちだけで。
 その翌日は、子どもがやりきれなかった釘抜きなどの後始末を三人のお母ちゃんがやってくれました。
 子どもたちの居場所となる遊び場を。
 その思いを親も地域の方も行政も共有し、支えてくれています。
 遊び場づくりはまちづくりなのです。

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