「確実に成果を出せる研修を行いたい」というのは、長年研修担当として経験を積んできた私にとっても、人材育成における永遠の課題です。現場と直結し、即効性のある研修を行うためには、まず現状にある課題を洗い出し、必要なスキルや講師について明確な目標を設定することが欠かせません。

本案件では、主催者様から「テレアポに即効性のある研修を行いたい」というご相談を受けました。テレアポというニッチなテーマのため、講師探しに苦労しましたが、事前打ち合わせを重ねることで、課題を洗い出し、効果的な目標設定ができました。結果的に主催者様、聴講者の方々にご満足いただける研修を実現できました。

本案件の企画から開催までの段取りをご紹介します。
研修の企画・運営にお悩みの方々はぜひご参考ください!

人材育成担当 関 若奈

講演テーマ: テレアポ職人 竹野恵介によるテレアポ成功術
講師   : 竹野恵介 氏
主催者  : A会社 様
開催日時 : 2023年1月下旬
講演時間 : 3時間
聴講者人数: 約20人
講演タイプ: リアル開催

準備期間1カ月の特急案件

▲イメージ画像

昨年(2022年)12月下旬、建設系A社のテレアポ部担当者から、テレアポの研修を開催したいとお問合せがありました。A社様は以前より営業研修でご依頼いただいているお客様で、営業担当者からのご紹介で私に依頼があったようです。

話を伺うと、立ち上げたばかりのテレアポ部が機能しておらず、研修を通じて改善したいとのことでした。開催希望日は「早急に」とのことで、翌月末に決定しました。

カレンダーを確認すると年始休暇に入る時期であり、休暇期間を除くとわずか1カ月の準備期間しかないことが判明しました。
翌月末に開催するためには、年末までに講師を決定する必要があると判断し、直ちに講師候補の選定に着手しました。

講師決定前の事前打ち合わせ

研修担当者とのヒアリングを進める中で、以下の2つの課題が浮かび上がりました。

  1. チームにテレアポ経験者がいないため、問題点や課題が把握できない。
  2. テレアポ経験の少ないスタッフの成果が上がらず、モチベーションが低下している。

そこで、求められる講師像として、「豊富なテレアポ実績があり、かつやる気を引き出してくれる講師」という条件を設定しました。研修担当者様からは、事前に打ち合わせを実施し、現地での開催を希望するとのご要望がありました。

弊社の講師データベースを調べましたが、テレアポ専門の講師は少なく、テレアポ研修に対応できそうなコミュニケーション講師も数名選出し、リストを提供しました。その中で、テレアポ経験が30年以上あり、聴講者のモチベーションを高めることに長けた竹野恵介さんに一旦話をしてみることになりました。

竹野さんはテレアポで培ったスキルと知識をもとに、「テレアポ職人」として講演活動やコンサルティング業務をされており、テレアポ関係の著書を多数出版されています。

研修担当者様は、竹野さんと話をしてから研修を依頼するかどうかを決めたいとお考えでした。

通常、講師決定前の事前打ち合わせは行っていませんが、竹野さんにその旨をお話すると、ご承諾いただけたため、すぐに打ち合わせの日程を調整しました。

最初の打ち合わせは、年始休暇明けにオンラインで実施しました。竹野さんは、さすが「テレアポの専門家」らしく、テレアポ先の探し方からリストの優先順位、テレアポのトークスクリプトまで、細かく質問されていました。ヒアリングする中で、的確なアドバイスもいただけたため、竹野さんに研修を依頼することが決まりました。

研修プログラムには、講義のみの90分コースと、講義90分にロールプレイング90分を加えた3時間の2つのコースがありましたが、研修担当者様はスタッフに実践的なスキルを身につけさせたいという考えから、後者を選択されました。

現状の改善策を反映した研修内容

研修日が確定してからも、竹野さんはより詳細に内情をヒアリングしました。担当者様が「どこから改善したらよいかわからない」と話されたため、竹野さんは、A社様に従来のやり方やトークスクリプトを見せていただき、問題点を抽出することから始めました。

また、モチベーションアップのために、テレアポスタッフが自信を持ってスキルとして身につけられる講演内容に調整することとなりました。

そうして、竹野さんには現状の改善策を盛り込んだ形での投影資料を作成していただきました。竹野さんの資料には、テレアポの基本的な考え方、テレアポの失敗事例と成功事例、応酬話法の必要性や具体的な方法が書かれてありました。

研修担当者様に投影資料を共有すると、すぐにご満足いただき、こちらで研修を行うことになりました。

研修だけでなく、業務改善へのアドバイスも

竹野さんは、研修内容を検討する段階で、担当者様が困っている部分についてのアドバイスもされていました。テレアポの業務改善のヒントになると思ったので、こちらでいくつかご紹介します。

【テレアポ業務改善のヒント】

  1. テレアポのリストを作成するにあたり、まずは電話をかける優先度を整理すること、優先度の高い順番としては、過去に話をしたことがあるところからするとよい
  2. トークスクリプトに対しても、さまざまな顧客の反応に対してのパターンをいくつか用意した方がよい  など

竹野さんは、様々な業種のコンサルティングを行っており、テレアポに関する知見も豊富です。また、研修だけではなく業務改善にもアドバイスをいただけるため、教育と業務改善の両方の効果が期待できます。テレアポの効果が見込めない場合やスタッフの士気が下がっている場合などのお悩みを抱える企業様に特におすすめの講師です。

10点満点の研修後評価

▲イメージ画像

当日、リアル開催であったため、私は立ち会うことができませんでしたが、研修後、研修担当者様からアンケート結果をいただきました。

講師への評価点数は10点満点中「10」点。「非常に実践向きで、ご自身もテレアポ実施しているというバックグラウンドもあって、弊社担当に響く内容でした。」とのご感想をいただきました。
受講者からも、以下のような感想が寄せられたそうです。

  • テレアポの目的をシンプルに再認識できました。
  • トークスクリプトの具体的な活用方法の納得度。
  • 実践にすぐに活かせる内容でした。
  • 研修実施後から、すぐにアウトプットできています。

研修後の成果も十分に達成できたとのことでした。

また、弊社の評価に対しても、10点満点中「10」点で、以下のような大変うれしいお言葉もいただけました。

研修依頼~講師選定~段取り~実施まで非常に短期間で、かつ、年末年始を挟んだにもかかわらず、タイムリーにご対応いただけました。対応も非常に丁寧で、弊社側の要望を先読みして動いていただけました。
あの研修後にいろいろと改善を実施するとともにテレコールの目的が統一されたことにより、営業担当者の意識が変化して来ております。アポイントの取得率に良化傾向が見られますので、良い研修だったと思っております。

今回の案件は、準備期間1カ月、しかも年末年始を挟んでの期間だったため、迅速な対応が求められました。そんな中、講師の竹野さんにおいても柔軟に対応していただいたお陰で、成功裏に終わることができました。

受講生の満足度の高い講演・研修を実現するには、弊社だけではなく、講師や主催者の方々のお力も必要です。今後も主催者様と講師の方々、弊社のワンチームで、受講者の方々に「参加して良かった」「自信につながった」と言われるような研修を実現していきたいと考えています。

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