弊社スタッフが参加し、心に残った講演を参加者の立場からリポートする「SBスタッフ講演レポート」。
第1回は、ウォーキングトレーナーの池田ノリアキさんによるウォーキング講座をレポートいたします。
講師の池田さんには弊社の大阪スタジオに来ていただき、Google meetで生配信を行いました。「長いコロナ禍で運動不足となり、転倒リスクが高まっている」と池田さん。講演では転倒リスクを回避するための正しいウォーキング方法を伝授しました。参加者の皆さんから「有益な情報が得られた」と好評だった本講演の模様をお伝えします。

労働組合チーム

■目次
講演テーマ: STOP!! 転倒災害 安全も健康も足元から安全靴の知識と履き方、転倒予防の健康ウォーキング術
講師   : 池田ノリアキ 氏
主催者  : A労働組合 様
聴講者人数: 50人
講演タイプ: B.講師から会場・個別聴講者へ生配信
配信ツール: Google Meet

当日事前打ち合わせの様子

講師の池田ノリアキさんはとても気さくな方で、弊社スタッフとも何気ないお話で場を明るくして下り、打ち合わせの際も「このように映したほうがいいのでは?僕がカメラに近づいたり離れたりしましょうか?」と、ご主催にも積極的にご提案等くださいます。質疑応答にも快くご対応してくださいますので、おすすめの講師です。

池田さんは講演開始60分前に弊社にご到着。お着替えなどのご準備後、お客様との最終打ち合わせを行いました。弊社スタジオにて一眼カメラで講師を撮影、講師手元には投影資料用のPCと聴講者の様子を見る用のPCを設置。画角や音声、画面共有の確認等を行った後、本番まではカメラオフ・マイクオフで待機します。講演中は弊社スタッフにて、投影資料と講師映像のスイッチャー・講師引き/寄り撮影のカメラ調整を行い、投影資料は池田さんご本人に手元のボタンで操作いただきました。

講演開始後、画面共有が始まると講師映像の動きがカクカクして見える、共有資料がぼやけて文字が見にくいというトラブルが発生しました。
リアクションが見えるようカメラをオンにして下さっている聴講者が多いため、その影響で回線が重いのでは?と考えられましたが、結果としては受信者の動画解像度の設定を【自動】⇒【高解像度(720p)】に変更することで緩和されました。恐らく、一眼カメラでの高画質・画面の合成・スイッチャー使用等で配信側のデータが大きくなったことが原因であったのかと考えられます。

改善策がわかると、さっそくご担当者様にご報告。ご担当者様がすぐさまGoogle Meet内チャットで聴講者へ解像度の変更をアナウンスされました。動画トラブルはすぐに改善され、その後はスムーズに進行し講演は無事に終了しました。
Google Meetはやはり会議用ツールなので、講演で使用する場合には、画面共有無し・PC内臓カメラでの配信などシンプルな方法で行う方が、トラブル回避に繋がるかと思います

コロナ禍ですぐに取り入れられるウォーキング方法が好評

今回の講師である池田さんは、スポーツメーカーのアシックスでシューズの企画開発を行った後、テクニカルスタッフとしてウォーキング講師、シューズ講師としても活動した経歴があり、健康運動指導者・転倒予防指導士・メンタルヘルスマネジメント・シューフィッターなど多数資格もお持ちです。現在は、ウォーキングトレーナーの傍ら、講演・セミナーを精力的にこなしていらっしゃいます。
本講演では、「STOP!! 転倒災害 安全も健康も足元から安全靴の知識と履き方、転倒予防の健康ウォーキング」をテーマに、コロナ禍自粛による心身への影響と転倒防止のための正しいウォーキング方法についてレクチャーされました。

転倒リスクがわかる「立ち上がりテスト」

講演の冒頭では、コロナ禍での長い自粛生活等で「歩く」ことが減ったことで、筋肉が減少し、転倒リスクが高まっていること、また全身の70%もある下半身の筋肉量を特に鍛える必要があることを解説されました。そこで、どれだけ転倒リスクがあるのかがわかる「立ち上がりテスト」をご紹介されました。
家で簡単にできるテストですので、ここで少し紹介したいと思います。

【立ち上がりテスト】

  1. 椅子に座って、片足の膝を軽くまげる
  2. もう片方の足で反動をつけずに立ち上がる
  3. 立ち上がったら3秒間片足を上げた状態を保持する

これが出来たら、転倒リスクは少ないと考えられます。
池田さんによると、救急搬送の70%近くが転倒事故であり、その50%が自宅、さらにその70%がリビングで起きており、気づかないうちに転倒リスクを背負っていることがあるとのことです。

脳も健康にする3分間「0歩deウォーキング」

次に、池田さんは、運動がもたらす効果と自宅でできる簡単な運動方法について解説されました。以下、池田さんのお話の一部をご紹介させていただきます。

ウォーキングやジョギングの有酸素運動は脳の健康を保ちます。また、脳への効果はストレス解消とメンタル強化に繋がり、すっきりしたりリフレッシュできます。体への効果は足腰の筋力維持や強化に繋がり、転倒予防にも役立ちます。さらに、心肺機能がアップします。

ここで自宅でできる簡単な「0歩deウォーキング」をご紹介します。

実践運動 立ち上がって足を動かしていきます。

  1. 立った状態で両足のかかとの上げ下げをする(カーフレイズウォーキング1分)
  2. 階段に上がるようなイメージで、ももを垂直に上げ下げする(エアー階段ウォーキング1分)
  3. 腰から骨盤をひねるような形で歩く仕草をする(骨盤ひねりウォーキング1分)
    ※ 1時間座ったら1つ最低1分が目安、3つを組み合わせて3分が目標です。
    リフレッシュになり、作業効率も上がります。

正しいウォーキング方法

最後に正しいウォーキング方法について、以下のように教えていただきました。

ウォーキングでは体の使い方が重要です。普段の動きは下半身主体となっている「二輪駆動」状態。上半身を正しく使って全身で動く「四輪駆動」が重要です。全身を動かし、効果的な有酸素運動を実現するためにも、次のポイントに気を付けましょう。

  • 肘は体より前に出さない。
  • 腕は軽く曲げて、歩く際に後方へスイングさせる。

この上半身主導のウォーキングを15分間続けることが目標です。
下半身主導の二輪駆動でなく、上半身主導の四輪駆動で歩き、それぞれを動かしてエネルギーを消費させましょう。歩くのは足ではなく、上半身を使って効率的に全身運動として歩くことが重要です。

歩く目安として、1日1万歩というのは「1日のトータル歩数が1万歩以上」ではなく、正しくは「日常歩行+1万歩」のことを指します。歩幅が狭い・大きいによって、同じ距離を歩いても歩数には大きな差が生まれます。歩数が多くても歩幅が狭い人は、こけやすい・姿勢が悪くなる・猫背になりやすい等の問題があります。
量(歩数)よりも質(歩き方)が重要なのです。

講演後の質疑応答では、チャットでの質問やカメラオンにして直接の質問も多数いただき、皆さんとても積極的にご参加くださいました。

まとめ

前半で映像のトラブルはあったものの、池田さんの講演はとても有益なもので、聴講者の方々にも好評だったようです。
今回、当日最終打合せの際には画面共有・スイッチャーも本番同様に動作確認を行い問題なく進みました。しかし、いくら入念に事前打合せを行っていたとしても本番でトラブルが起こる可能性はあります。
講演中はご主催・講師・弊社間のやりとりはツール内のチャットが主になりますが、ご主催は進行に集中、講師は講演に集中されているため、気が付かないことも多くあります。また、ツールによっては個別にチャットをお送りできない場合もあり、オンラインでつながっていても本番中の双方のやりとりは意外と困難です。
改めて、緊急連絡先の交換や万一の場合の連絡方法(携帯へ電話なのか、チャットであれば随時確認できるようにしておく等)を事前確認しておくことは重要であると感じました。

池田ノリアキ いけだのりあき

ウォーキングトレーナー 健康運動実践指導者 日本転倒予防学会認定 転倒予防指導士

スポーツ関係者・指導者実践者

スポーツメーカー アシックスで長年培ったシューズやウォーキングの専門知識を基に、ウォーキング実践からシューズ選びまで、オールラウンドに対応する講義スタイルが高い評価を得ている。日本トップレベルのウォーキング指導員、アシックスウォーキングの広告塔として活動するなど豊富な実績を持つ。

プランタイトル

STOP!! 転倒災害 安全も健康も足元から安全靴の知識と履き方、転倒予防の健康ウォーキング術

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