介護の現場でリーダー層が困ったときに、頼りべきは誰でしょうか?リーダーが抱える課題とは何でしょうか?
介護リーダーが役職に就いてから出てくる課題には、ステップがあります。
1)役割
2)指示・指導
3)スタッフ教育
4)情報共有
5)問題解決力
6)リーダーシップ
このシリーズ研修では、講師三田村 薫氏自身が、社内外での研修を通じてわかった上記ステップを基に、介護リーダーが持つ課題を6カ月かけて学んでいきます。もちろん、単発(1回)での受講も可能です。
三田村 薫 みたむらかおる
介護・医療職専門コーチ
コーチング研修(年間約200回の企業研修実績) コーチングコミュニケーション研修講師(大阪総合福祉専門学校)を経て、「コーチングで日本中の介護に関わる方々の充実・充足を図る」を掲げ、独立。
豊富な実践を交えた参加型研修が特徴の「介護・医療職専門コーチ」として活躍中。
【ここがオススメ!】 どんなタイプの介護事業所でも「なるほど」と納得できる!介護・医療職専門のコーチです。参加者から、次回開催のお問合せや、参加できなかった職員にも受講させたいとのお声をいただいております。
1.【役割】 リーダーって何をするの?
「あなたは、介護リーダーの役割を明確に答えることができますか?」私が介護リーダー研修で最初に尋ねる質問です。
介護リーダーに抜擢された時点で、自分が介護リーダーに向いていると、自信を持って言い切れる人はなかなかいません。そして、介護リーダーになった途端、今までの良さが失われたり、必要以上にスタッフに気を遣いすぎて個性をなくしてしまったりする人が多いように思います。
介護リーダーの役割がわからないまま、リーダーに就いてしまうのには介護リーダー特有の理由があります。なぜ、介護リーダーの役割が解らないままなのか事例をもとに解説していきます。
2.【指示・指導】 ベテランスタッフに指示・指導ができないのは、なぜ?
誰にでも苦手な人はいます。いちスタッフであれば、苦手な人とはあまり接しなければ良かったかも知れませんが、リーダーになったらそうはいきません。
チームケアの必要性や重要性はリーダーの皆さんだったら一番よく理解されていると思います。しかし、実際にはどうでしょうか。チームケアは大事だとわかっていても、互いに歩み寄って、意見の違いを認め合い、チームケアを実践するということは簡単ではないようです。その大きな要因のひとつに「自分にとって苦手なスタッフ」が挙げられます。
相手を苦手に感じることに、何かしらの理由があることは間違いありません。自分よりも年上のスタッフや、「ご利用者が喜ばれるから」の殺し文句を武器にやりたい放題のスタッフ等への対処法を、実際私が体験した事例を基に解説します。
3.【スタッフ教育】 やる気のないスタッフ、指示待ちのスタッフの対処法がわからない
リーダーである皆さんならお分かりのように、介護に携わるスタッフはさまざまな職歴や年齢の方がいます。高校卒業後に専門学校で介護福祉士の勉強をしてから入社した人や、大企業の役職に就いていたけどリストラにあいハローワークで公共職業訓練を受けてヘルパーになった人や、家事の合間に仕事ができたらいいと思い専業主婦からヘルパーになった人や、介護保険制度が始まる頃からヘルパーをしていた人、さまざまな職歴や年齢の方が混在しています。
ということは、さまざまな価値観が存在しているということです。そしてご利用者の生活に携わる介護職はご利用者の価値観も理解する必要があります。
他者や自分の価値観を理解せずスタッフ教育はできません。何故、指示がないと動けないスタッフになってしまうのか、みえみえの嘘をつくスタッフがいるのかを事例を基に解説します。
4.【情報共有】たくさんある情報をスタッフ聞で共有できないのは、なぜ?
介護現場ではさまざまな情報を扱います。しかし、その情報は日々変わっていくものばかりです。ご利用者の心身の状態や入退院の記録、通院日時、介護サービスの有無、介護サービス記録、介護計画書、服薬の蛮更、食事形態など、列挙するとキリがありません。しかも、その多岐にわたる情報を個人情報保護法により、他者の自に触れる所には掲示できない決まりになっています。
日々変化していく情報を目のつく所ではなく、目につかない所で管理しないといけない。すると余計に情報共有が難しくなります。しかし、情報共有することでチームケアが成り立ち、ご利用者のQOLの向上につながることは皆さんはおわかりだと思います。
では、情報共有するには何が必要なのか。目のつかない所で管理しながら、スタッフが必ず目につくようにするには、どうしたらいいのか。「報連相」ではなぜ、相手の言ったことを繰り返して確認しても意昧がないのか、詳しく解説しています。
5.【問題解決力】業務時間内で仕事が終わらないと休みがとれないのは、なぜ?
介護現場では、一人の人に役割や責任が集中してしまっているケースをよく見かけます。確かに介護リーダーが一人で権限を持っていると、介護リーダーに情報が集まり、リーダーが適切に判断することで、目の前のリスクを回避しやすくなります。
しかし、これではスタッフは、自分で考えたり、動いたりしないことになり、介護リーダー自らが、指示待ち型のスタッフを養成していることになります。
問題解決力を身につけるためには、その問題について「考える」必要があります。当たり前のことのようですが、”その問題”についてあなたは「考える」ことをしていますか?また、スタッフに考える機会を与えていますか?
問題や課題に囚われていると、「人がいない」「時間がない」「業務が山積している」「スタッフ同士が仲が悪い」と問題や課題のことにしか目が向けられなくなります。問題や課題に目を向けるのではなく、その問題や課題がどうなったらいいのか、どうなるのが理想なのかを考える。自分に問題や課題が降りかかった揚合、「考える」プロセスが重要になります。
6.【リーダーシップ】介護リーダーに必要なリーダーシップがわからない
介護リーダーに抜擢されて2~3年は、目の前の業務をこなすこと、新しい業務を覚えることだけで精一杯だった人も、業務に慣れ、スタッフの指導・育成も少し落ち着いてきた頃になると、「介護リーダーに必要なリーダーシップがわからない」という課題が出てきます。
ビジネスの世界ではすいぶん前から、当たり前のこととしてリーダーシッブが論じられてきましたが、最近になって介護の世界でもリーダーシップが重要視されるようになってきました。
リーダーは何でも知っていて、誰よりも技術が優れている必要があるのでしょうか。リーダーの在り方をいま一度考えていきましょう。
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