農業主と商工業主の連携を図る

宇根 豊 うねゆたか

元 農と自然の研究所 代表理事

想定する対象者

農業を単なる一産業だと考えるなら、それは他の産業の見方に引きずられている。
百姓は食べものの何一つつくることができない。食べものは自ら育ち、自然と力と百姓の手入れで育つ。
それを食料の「生産」と言い始めたから、大事なものが見えなくなった。それは何だろうか。

内 容

1、安全性よりも、もっと大切なもの
・食べものの安全性は、いったい誰のための食べものの「安全性」なのだろうか?
・「安全性」よりも、ずっと大切なものがあるのに、なぜ見えなくなったのだろうか?
・いのちよりも大切なものは何だろうか?
・経済で語れば、経済で反撃されることを知っているか?
・なぜ、レストランでは「いただきます」という客は少ないのか?

2、世の中の何が変化してきているか
・田んぼはなくてもいいが、メダカやトンボなどがいる自然は必要だと考える人間が増えてきた。
・輸入弁当を購入して、田舎の風景を見ながら食べる乗客には、何が欠けているのか?
・自給はカネになるもの(食べもの)の自給だけでいいのか?
・所得が多い農家が幸せか?
・「百姓」という言葉は、いつから、なぜ「差別用語の準じる語」になったのか?

3、自然とは何なのか
・赤トンボはどこで生まれているのか。
・江戸時代まで日本語に「自然」がなかったワケを知っているか?
・原生自然と身近な自然とでは、どちらが価値があるか?
・なぜ人間は自然にひかれるのか?
・なぜ百姓は、「つくる」と言わずに、「できる」「とれる」というのか?
・なぜ百姓は、仕事の合間に、風景を眺めるのか?

4、食農教育のほんとうのねらい
・なぜ今でも、時代遅れの(近代化されていない)「手植え」を子どもたちに体験させるのか?
・ところがなぜ、「田植え」を子どもに手伝わせる百姓は5%もいないのか?
・農業体験は、工場体験と何が本質的に違うのか?
・高度経済成長で、農業観と世界観はどう変化してしまったのか?
・なぜ「稲植え」と言わずに「田植え」と言うのか?

5、未来に何を残すのか
・畦草刈りの時に、カエルが飛び跳ねると、躊躇して立ち止まる・・・この行為とは?
・各地で盛んな「田んぼの生きもの調査」。これは、百姓にとって趣味だろうか遊びだろうか?
・新しい農業政策(環境デ・カップリング)に転換するには、消費者の協力が必要!
・ドイツ国民は、なぜ国産のリンゴジュースを飲むのか?
・人参を食べようとしない子どもが、黄アゲハのことにきっかけに食べるようになったのはどうして?
・福岡県の「環境支払い」は、なぜ「生きものの目録づくり」が要件となっているのか?

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