中小企業・地域経済再生の成否を分けるキーポイント
地域に眠る地財発掘 「知財」ではなく「地財」という視点

大西正曹 おおにしまさとも

関西大学名誉教授
関西大学 社会連携部 産学官連携コーディネーター

想定する対象者

中小企業経営者

提供する価値・伝えたい事

地場産業の再生の要点は、いかにして異なった地域と交流するか。具体的な成功事例をもとに講演。

内 容

●「地財(ちざい)」とは何か。
 ある特定の地域や産業・業界、さらには一私企業の中に眠っている技術やノウハウを見直し、社会的・経済的課題解決のための隠れた財産として掘り起こすことを意味している。
 その地域独自、その業界独自、その企業独自のものの見方とは何か、そしてそれを多様性に満ちた空間に開放する視点とは何かを追究し、活用する。


●日本のモノづくり
 かつて、日本のモノづくりの驚異的な進展は世界中の注目を浴び、「モノづくりニッポン」と呼ばれて賞賛された。
 世界の中での日本の産業の存在価値は、細部にまで心配りがなされた優れたモノづくりの能力の発揮によって端的に示されていた。

●中小企業におけるモノづくりのあり方
 現在の日本の中小企業は様々な課題を抱えている。
 特に、フリーターやニート等の若年労働者の問題や後継者不足という問題で経営者は将来についてネガティブな論理に陥っている。

●モノづくりの呪縛
 中国の脅威や東アジアの台頭の問題
 モノづくりをしなければいけない、より良いモノをつくらなければならないという義務感が強く、言わばモノづくりの呪縛にかられて、柔軟に対処することが出来ていない。

●モノづくりにおける変革の要点
 「モノ」から「コト」へ移行するものづくりの新たな視点、新たなプロセスを理解し、実践することにある。
 つくり上げる「モノ」そのものに執着せず、どういう「コト」が出来るのかに焦点を合わせた発想。

●「知財」ではなく「地財」
 行政は知的財産を育成し、擁護。知財こそが日本の将来を左右するとして推奨するが? 
 敢えて「知財」より「地財」を!
 自らの手で掘り起こす、自分だけが持つノウハウはかけがえのない財産
 「地財」探求の面白さは、衰退するものの中に復活の芽を見出すこと
 見慣れたモノが新しいコトに変化

根拠・関連する活動歴

関連図書『よみがえる地財産業―農業、石炭、繊維、漁業、林業、鉱業の復活』大西 正曹
出版社:同友館 (2005-11)
価格:1680円

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