「笑いながら気づこう、伝える力」~言葉を楽しむ落語の世界~

桂 七福 かつらしちふく

落語家

想定する対象者

各地の教育委員会をはじめ、学校からのご依頼を受けて落語を上演しに行くことが多くなってきました。
 小学校低学年から高校生、保護者・教員まで、その範囲はかなり広いです。

提供する価値・伝えたい事

近年は落語ブームと言われ「落語=お笑い」と解釈するのではなくて、古典芸能として受け止めていただけるようで、国語・歴史担当の先生からご依頼をいただくことが多いです。
「子供たちを笑わせるのではなくて、伝承芸能として古典落語を子供達・生徒達がしっかり理解・想像できるか。その前に話を聞くことができるか」ということに重点が置かれていますし、私も大いに賛成です。
 また、中学生以上になると「落語家という職業」「表現方法」「言葉の流れ」「桂七福という人物」と言ったようにテーマも複雑なものになります。
 落語にも多くの種類があります。単純なものから、しっかり聞いていないと理解できないものなど。
 先生方の思いと、対象になる生徒さんの年齢に合わせて演目を選び、落語をキチンと聞いてもらえるように、そして、楽しんでもらえるように心がけています。
 落語は古臭いものと思っている子供達に「良いカルチャーショック」を受けてもらいたいですね。そして、子供達が言葉を楽しく使ってもらえるようになって欲しい。
 また、落語を楽しむためには国語能力もとても重要です。言葉を聞いて意味を理解し、そこから人物や情景を想像し、なおかつ面白いところを発見して笑うという行動を起こす。
 “言う”ことはできても“伝える”“表現する”ということの能力が乏しくなっていると不安視されることも多いですが、難しいことではなく、楽しい落語から多くのことを学び取ってほしいですね。

内 容

子供たちの中で、親・兄弟姉妹・友人・知人との対外的な「表現」や「会話」ど乏しくなってきているといわれます。対話が少なくなるということは、心の交流も少なくなってきているのではないでしょうか。
「あえて言葉にする」「あえて黙っている」。この「あえて」が相手に対する心の動きです。落語には相手に対する思いや配慮などがたくさん含まれています。
 言葉を発信できる喜びや表現するテクニックをお伝えします。
 たとえば、有名な古典落語の「時そば」の中で「蕎麦をすする場面」がありますが、その所作の中にも観ている人を「想像の世界」へ導くためのテクニックがたくさん入っています。
 単純なことが重なっているだけなんですが、それがもたらす効果の大きさは日本語の大きな特徴だったりします。
 こういうところに気づいて欲しいです。

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