潜伏キリシタンの関連遺産の歴史と力学

瀬戸健一郎 せとけんいちろう

内外情勢フォーラム代表
日本CBMC副理事長
国家朝餐祈祷会実行委員長
衆議院議員政策顧問

想定する対象者

教育関係者、企業経営者、企業内研修、教養講座、コミュニティカレッジ、大学、高校の課外授業などを想定しています。

提供する価値・伝えたい事

表現の自由、信教の自由、職業選択の自由、結社の自由等が極端に制約された江戸時代のクリスチャン及び外国人宣教師たち。実は「鎖国」は、そのためであったと言って過言ではありません。今ある「自由」を当たり前のこととせず、「自由」を守る気概と意思を持つことが、自立した人格形成に必要であり、「人材」が「人財」へ変わる基礎であると受講者に感じて頂くこと。

内 容

長崎・島原の潜伏キリシタンの関連遺産が、ユネスコの世界遺産に登録されました。この歴史的事実を解説しながら、「政治」(統治すること)に不可欠な二つの「力」について講義します。その「力」とは、「権力」と「権威」です。国を治めるには、この二つの力が必要なのですが、一人の「王」なり「皇帝」なり「将軍」がこれらを兼ね備えている場合と、「政治権力」(軍事力や警察権力を伴う)と「宗教的権威」(教会など)がそれぞれ分担する場合があります。キリスト教は西欧帝国主義にとって、「権威」を担う世界戦略や派遣の「乗り物」(方便)だった側面に目を向け、徳川家康がその後、300年近くに及ぶ天下泰平の世の中を日本で実現していくために、最初にしたことが「バテレン追放」であり、「キリスト教の禁教」だったわけです。日本が他のアジア諸国のように西欧帝国主義の植民地化を逃れるといった明確な意図をもって、家康は「鎖国」政策を決意し、その後、世界に稀有な270年にも及ぶ「平和」な治世をつくる礎となったわけです。

しかし、そのことによって「信教の自由」は実は著しく踏みにじられていました。「宗門心得違いの者」という解釈から、キリスト教徒の大量虐殺は島原の乱以降は無くなりましたが、現代社会における「自由」のありがたさや「自由」の意味を共に考え、「自由意思をもった独立した人格」としての「個人」を覚醒させ、個人の生産性向上とコミュニティ(学校、職場、地域等)に「違いをつくる」人財育成をめざします。

根拠・関連する活動歴

アメリカ合衆国の公立高校に交換留学を果たし、個人的に憧れていたジョン万次郎と同様に、アメリカ人家庭の一員として、単身アメリカで生活する体験が根底にはあります。そこで学んだ「自由」と「民主主義」の理念と理想、そしてアメリカ社会の根底にあるプロテスタント信仰にも触発され、受洗に至ります。日本でも本物のデモクラシーと自由を伝えたいという思いから、政治家を志し、母子家庭で生活困窮にあったものの大学に進学。勤労学生として、英国国立エセックス大学への第一期派遣学生にも選抜されて渡英。議会制民主主義の発祥の地であり、世界の覇権国であった英国で学びました。帰国後は市議会議員や衆議院議員となった妻の国政活動をサポートしながら、政治経験は30年余。2019年から一年間、再び渡英し、2020年に政治理論修士課程を修了し、修士号を取得しました。英米の根底にある英国教会や聖公会の信仰に精通。現在、世界最大のビジネスマン伝道の組織であるCBMCインターナショナルの日本法人、一般社団法人日本CBMC副理事長、国家朝餐祈祷会実行委員長、CBMCアジア・パシフィック・コンベンション2021実行委員長として、クリスチャン社会の中で、超教派の活動を展開しています。

学問的知識と政治経験、クリスチャン活動家としての信仰に根差し、おもしろくてユニークな講演をお楽しみに!

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