社員研修は企業の成長に欠かせない人材育成の手段です。しかし、社員研修を実施するだけではその十分な効果は期待できません。
今回は自社課題に効果のある社員研修を実践するための、3つのステップを紹介します。

社員研修によくある4つの失敗

社員研修を企画する前に、まずは一般的にどのような失敗が起きるのかを知り、事前に対策をしましょう。

1.担当部署:研修の目的が不明瞭で人材評価につなげられない

効果が得にくい社員研修の代表的な例が、しっかりと実施の目的を定めていない、あるいは目的があっても受講者に共有されていないというケースです。

「何のためにこの研修を受けているのか」が分からなくては、受講者側もモチベーションが維持できません。さらに企業側も研修効果を測定できないため、結果を検証して改善点を次回に活かすことができないでしょう。

2.社員:内容がミスマッチで不満が残る

研修内容が、受講者の知識や能力のレベルに対して難しすぎる、あるいは簡単すぎることも研修が失敗する要因の一つです。

新入社員に対して中堅社員レベルの研修内容では難しすぎると不満が残りますし、反対に中堅社員に対して若手社員向けのような簡単すぎる内容だと「研修を受けても意味がない」という感想を抱きます。

3.講師:講師の経験不足やミスマッチ

研修を実施する際には、講師の質やタイプにも注意が必要です。

特に社内講師の場合、人選によって講師としては経験不足の可能性があります。また人気講師を招いた場合でも、自社課題にマッチしないと十分な成果は得られません。

4.会社:他の人材育成策が不十分で研修に過度な期待がある

社員研修は重要ですが、人材育成を研修だけに頼らないよう注意が必要です。

他にもスキルマップ作成や評価制度の構築といった施策と組み合わせて考えましょう。スキルマップとは社員のスキルの有無やレベルが一目で分かるように一覧にした表のことです。スキルマップを作成すれば、今どのようなスキルを備えた人材が不足しているかが分かり、戦略的に人材育成に取り組めます。

社員研修を成功させる3ステップ

社員研修を成功させるためには、以下の3つのステップで設計するのがおすすめです。

STEP1.ニーズをヒアリングし、研修の目的や理想の人材像を定める

まずは育成したい人材のイメージを明確にし、ニーズにあった研修の目的を設定しましょう。

研修前に受講者本人や関係者から、欲しいスキルや人材像を丁寧にヒアリングする必要があります。上司や経営陣、人事目線では「組織にどんな人材を育成したいのか」、社員目線では「これからどのような知識やスキルを身に付ける必要があるのか」が実施目的につながります。

例えば、今後DXを推進するうえで中心的役割を果たす人材を育成するのであれば、DX研修に加えプロジェクトマネジメントの研修を入れるなど、目的に合った研修を企画しましょう。

STEP2.対象者や目標レベル、いつからやるか、やり方などを決める

人材像や目的が決定すれば、次は研修の具体的なプランを決めていきましょう。求める知識やスキルレベル、研修内容、いつから実施するか、研修のスタイルなどを、対象者に合わせて設定する必要があります。

例えば、新入社員研修は一般的に1~3か月程度の期間が1つの基準です。専門知識よりも実務経験が重視される事務職などでは1か月で終わるパターンや、基礎として専門的な内容を学ぶ技術職では、3か月以上かける企業もあります。業種や職種によっても期間が異なるため、要注意です。

STEP3.実施後は効果測定し、フォローアップで定着を図る

研修が無事終わったあとは、効果測定フォローアップが大切です。
あらかじめ設定した目標レベルの指標と照らし合わせて、組織にとっての研修効果を測定し、改善すべきポイントは次回の研修企画に活かしましょう。
また各受講者個人の達成度を測定するには、上司や研修担当者が受講者と面談を行って確認してもよいでしょう。実施後に少し間を空けてから、学んだことを業務に役立てているかどうか 聞き、できていない部分は改善策を相談します。

企業が社員研修を実施する3つのメリット

次に、企業が社員研修を実施するメリットについて見ていきましょう。

一人ひとりのスキルアップによる業務生産性向上

実務面では、社員一人ひとりのスキルレベルの底上げをすることで、業務の生産性が向上することが大きなメリットです。
これまでのやり方しか知らないために漠然と時間をかけてしまっていた社員でも、仕事の効率や質が改善されます。さらに新しい業務や役割に挑戦できる可能性も高まり、組織全体の競争力や収益性にも大きく貢献するでしょう。

社員自身の意識改善による行動変容

社員研修は受講者のモチベーションに働きかけ、自発性や責任感を伴う行動を引き出すメリットもあります。これは個人だけでなく、組織全体にとってもプラスです。
学びが不足していたときは仕事に消極的だった社員も、スキルアップによって「もっと職場で活躍したい」と積極的に行動できるようになります。こうした個人の変化がチームワークやコミュニケーションなどにも影響を及ぼし、全体の生産性向上が期待できます。

企業への帰属意識強化による外部からの信頼獲得

社員研修を実施すれば、企業理念や規範を社員全員に浸透させることが可能です。会社への愛着や帰属意識を持った社員は、顧客や取引先から信頼されるようになり、対外的にも大きなメリットがあります。

特に新入社員や若手社員への研修は会社への帰属意識を育む絶好の機会です。会社の理念や事業内容に自信を持った社員を多く育成できれば、企業のイメージアップに繋がります。

社員研修のポイント 階層別目標やおすすめのテーマ

社員研修は、社員の階層や役割に応じて、目標やテーマを変えることが効果的です。ここでは、階層別の目標や身に付けられる知識やスキル、おすすめのテーマを紹介します。

新入社員・若手社員向け社員研修

新入社員・若手社員向けの社員研修では、まず会社の理念やビジョンについて知ってもらうことが大切です。会社への愛着や社会貢献の意識、自分の業務に対する自信と責任感の芽生え、一緒に働くメンバーへの仲間意識を強めることを目的とします。

それに加えて社会人としての規範や倫理観、業界の基礎知識、ビジネスマナー、コミュニケーションスキルといった仕事の基礎となる力を身に付けます。例えばビジネスマナーには、名刺交換・身だしなみ・言葉遣い・メールの書き方などがあります。

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中堅社員向け社員研修

中堅社員向けの社員研修では、商品・サービスの品質向上や業務の効率化、チームワーク強化を目的として実施することが多いです。社内でより責任ある立場へと変化していく階層であるため、チームでの目標達成を念頭に、リーダーを補佐しながら後輩育成もできる人材を目指しましょう。
身に付けられるスキルは、問題解決能力、企画力、プレゼンテーションや交渉などのスキルです。一例として、問題解決能力アップのためには、問題の優先順位付けやロジカルシンキングなどのテーマが有効です。

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リーダー・管理職向け社員研修

リーダー・管理職向けの研修は、組織のビジョンや目標をチームで共有し実現することを目的にします。それにより部下や部門の自律性や創造性が促進され、組織の文化や風土が改善することも期待できます。
習得すべきスキルは、組織の戦略や方針を定める決断力、人材育成や評価の方法、部下に適切なフィードバックを行うスキルなどです。さらに近年では、コンプライアンスやハラスメント、リスクマネジメントなどのテーマの需要も高まっています。

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社員研修のやり方

社員研修のやり方には、主に以下の3つのスタイルがあります。

OJT(On the Job Tarining)

OJTとは、実務の現場で指導や評価を行い、実際の業務で使える能力を身に付けさせる研修スタイルです。
OJTのメリットは「実務に即した研修ができること」や「研修コストを抑えられること」です。デメリットは「指導する先輩社員によって研修効果にバラつきが出ること」などが挙げられます。

Off-JT(Off the Job Tarining)

Off-JTとは、現場とは別の場所や時間で、講師による講義や教材などを活用する研修スタイルです。

Off-JTのメリットは「業務から離れた場所で研修に集中できること」、デメリットは「研修コストがかかること」や、「専門性の高い内容を学んでも、実務ですぐに使えない可能性があること」です。

若手社員を即戦力として鍛えたいときにはOJT、中堅社員をリーダー候補として育成したいときにはOff-JT、というように目的に応じて使い分けることが大切です。

オンライン研修やeラーニング

オンライン研修やeラーニングも選択できます。 時間や場所の制約を受けずに受講できるため、忙しい社員でも参加しやすいメリットがあります。
一方、受講者のモチベーションや管理が難しいというデメリットがあります。他の研修スタイルと組み合わせて実施するのがおすすめです。

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目的をしっかり定めて設計すれば、社員研修で、社員のモチベーション向上、組織全体の生産性のアップなど自社の課題解決が期待できます。

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