歌うこと、演じること、そして生きること

倍賞千恵子 ばいしょうちえこ

女優

提供する価値・伝えたい事

今まで生きてきて、仕事を通して感じたこと、思ったことをお話ししています。

内 容

~28年続いた「男はつらいよ」の“とらさん”という架空の人物が、映画の中で年を重ねていく~

長年演じていると、虚構と現実が混じり合い、本当の家族のようになってしまいます。

素晴らしい思い出ばかりの映画でしたが、「“さくら”さん!」と呼ばれることがイヤでたまらない時もあったんです。 そんな時、渥美さんに相談すると、
「“さくらさん”はほめ言葉だ。贅沢な悩みだな」
と言われハッとしました。出演者が役柄に誇りを持たなければ・・・。

山田洋二監督、渥美清さんをはじめ、多くの出演者との出会いがあり、その中でもどうしても語らずにいられないのは渥美さんとのお別れです。

私は渥美さんの死の現実が受け入れられず、悶々とした日々を送っていました。そんなある日、『お兄ちゃん』という本を出すことになりました。この本の中では渥美さん自身のこと、私のことを振り返ることで自分語りができるようになりました。講演では様々なすばらしい出会いを、少しずつ皆さんに伝えたいと思っています。

 渥美さんからいただいた大切な言葉があります。
「人と接するには相手の気持ちを思いやることが大切。自分の中に愛や、ゆとりがなかったら人に対する思いやりは生まれない。」
・・・私のたった一人のお兄ちゃん です。

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