セクシュアルハラスメント

辛淑玉 しんすご

人材育成技術研究所所長

提供する価値・伝えたい事

セクハラというのは、権力のある者や力のある者が、逆らうことのできない者に対してやることです。

例えば社長が、「よう!みよちゃん、元気にしてる?」と言ってお尻を触ったとします。触られた瞬間に、「まぁ、いやだ。気持ち悪い!」と思っても、頭の中で「人間関係は大事。社長だし、ここで嫌われたら仕事がなくなるかもしれない」と考えて「まぁ、社長、やめてくださいよ!」と明るい声で言ってしまうのです、すると社長は「ああ〜やっぱり、みよちゃんは僕のこと好きなんだ!」と思うわけです。裁判で、それはセクハラですよと言っても、「どうして?お前も喜んでいたじゃないか」と。

 それはそうですよね。女はそれ以外の表現を教わっていないわけですから。

“女らしさ”とは何でしょうか?
 いつもニッコリ笑って、「皆様のおかげです」と言うことでしょうか。“素直な物言い”というのを女は一度として教わったことがありません。女が何か素直に言うと、「生意気だ」「可愛げがない」などと言われてしまうのです。女は言語不自由なのです。自分の思いをきっちり伝えられない。「変態!」と言えない。言えない人に向かってやるのがセクハラなんです。

 こんな言語不自由な社会の中で生きてきた私たち、いつかだれかが理解してわかってくれるだろうと思っていませんか。それでは何も変わらないのです。

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