失敗は悲劇ではない!
~ストレスに強い人と弱い人~

加藤諦三 かとうたいぞう

早稲田大学名誉教授
ハーバード大学ライシャワー研究所アソシエイト

提供する価値・伝えたい事

ある事実に対し、反応は人により様々です。
大きく、悲観的解釈派と楽観的解釈派に分かれます。

たとえば、離婚という事実があったとします。
ある人は長く苦しみ、別の人は長くは苦しまない。
離婚そのものが人を不幸にするのではなく、離婚をどう解釈するかと言うコンストラクトや、その人がどのようなパーソナリティーかということが、人の不幸を左右すると言えます。

ストレスに打ち克つ手法を、心理学の『事実と解釈・ストレスマネジメント』の観点から分析・解説します。

内 容

■失敗は悲劇ではない

人に見せるための成功を求めているとき、失敗すると「失敗は悲劇」になります。
自己実現している人は失敗を自分を成長させる機会と受け取ります。
「失敗は悲劇ではない。失敗した自分を他人がどう見るかと思ったときに、失敗は悲劇になる」。
リストラでも浪人でも、そうしている自分を人がどう思うかと言うことを気にしている人と、そうでない人とでは苦しさが格段に違います。
病気ひとつとってみても、その人がどのくらい苦しむかは性格によって全く違います。病気をして、病気そのものに苦しむ以上に、それに付随することに苦しむことが多々あります。同僚と競っているビジネスパーソンは焦りますし、そうでない人は休養して体調を整える良い機会と受け取ります。
嫉妬深い人とそうでない人では、同じような恋人の行動が与える心理的影響は違います。恋人が他人へ好意を示す。嫉妬深くない人にとっては、特別の意味を持たない。嫉妬深い人にとっては、恋人の些細な心の動きでさえも「恋人を失うかもしれない」と不安になる。

■ストレスに耐えやすい人

ストレスに強い人と弱い人がいます。
ストレスに強い人の考え方はこうです。
何か困難にぶつかった時、それを脅威ではなくやりがいのある仕事とみなし、変化には気持ちの高揚とエネルギーを持って応えるという特徴があります。
ストレスに弱い人は、全てがその逆ですね。困難を脅威と捉え、苦痛を感じながらイヤイヤ仕事をこなします。
変化は避けたいと常に念じているのです。

心理学の側面から、ストレスに打ち克つ方法をお話しします。

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