私たちはこの世界をどのように見ているか:比較認知論からの考察

上野吉一 うえのよしかず

中部大学 特任講師

想定する対象者

感覚(五感)に興味・関心がある方
動物は何を感じているのかを知りたい方
わたし達「人」と他の動物の違いに興味・関心がある方
社会問題としての「差別」について考えてみたい方
動物について知りたい方

提供する価値・伝えたい事

わたし達は、当たり前のこととしてさまざまなことを感じながら、日々生活している。しかし、その感覚世界は全てを写しとったものなのではない。ゾウが数十キロ離れた中もの声を足から聞くことができる。鳥は人には見えない紫外線も見えることで、わたし達とは異なる色の世界を見ているが、チンパンジーは人と同じ色の世界に生きていて、同じ捉え方をしている。あるいは、日本人は虹の色を7色と捉えるが、アメリカ人は6色と捉える。日本人は魚の匂いを好ましい特徴がある「生臭い」匂いとして捉えられるが、アメリカ人はそれを好ましいとは取らない傾向がある。こうした異種間や異文化間での感覚世界を比較することで、わたし達の感覚の特性について解説する。感覚世界の異なる在り様を理解することは、「違う」ということを受け入れることにつながり、差別という問題の解決に役立つ。

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