研修内容を評価するのに重要な研修後アンケート。研修目標がしっかりと達成できたのか、会社や受講生のニーズに合致し、効果的に実施できたかを測定するのに大切な判定材料となります。
翌年の研修に生かすためにも、アンケート内容を精査し、効果的に実施する必要があります。
本記事では効果的なアンケートの作成方法、テンプレート、実施のポイントについて解説します。

■目次

研修後アンケートを作る目的

研修後のアンケートを行うのは、一言でいうと「研修効果を測定するため」であり、評価の対象となるものは研修内容や講師、カリキュラムとなります。具体的には、以下のようなことを調査して効果を測定します。

  • 研修目標に達成した内容であったのか
  • 受講者が理解しやすかった内容であったか
  • 受講者のニーズに合致していた内容であったのか
  • 講師の質は良かったか

研修後アンケートは、受講者が研修の内容をどれだけ理解できたかを測定する理解度テストとは異なり、研修がわかりやすかったか、受講者にとって必要な内容だったかといった「研修そのものの効果」を測ります。受講者への理解度テストは受講者へのフォローアップに重要なバロメーターになりますが、研修後アンケートは来年の研修計画への参考となります。目的自体が異なるので、その目的を考慮しながらアンケートを作成する必要があります。

研修後アンケートに必要な項目

では、研修後アンケートに必要な項目にはどんなものがあるのでしょうか。基本的なデータと研修の内容はもちろん、今後の設計が必要な理由も確認しましょう。

①データに必要な項目

まずは、データ分析に必要な「性別・年代」「役職・勤続年数・業務内容」などを記載してもらいましょう。このとき、必要があれば氏名やメールアドレスを設定しても構いませんが、基本は無記名の方が正確なアンケートが集まりやすいです

記名式では、講師や上司に気を遣うあまり、率直な指摘や不満を書きづらくなってしまいます。これではアンケートを行う意味が半減してしまうため、できるだけ無記名式で、個人が特定できないような形にするのが良いでしょう。

②研修の内容について

アンケートの要とも言える項目です。参加した感想、講義の時間や期間、わかりやすかったかどうかなど、研修の内容についてのアンケート項目をメインに設定しましょう。

  • 参加した感想…受講者の満足度をはかる
  • 講義の時間や期間…長すぎた、短すぎたなどの声を拾うことで、適切な研修時間を調整できる
  • 内容はわかりやすかったか…理解度テストの結果や研修目標と照らし合わせ、内容や教え方そのものが理解しやすかったかを測定する
  • 業務に役立ちそうかどうか…特に、勤続年数の長い社員や役職を持つ社員に対して行う場合に有効

講義の時間が長すぎた、という声が多い場合、講義の時間そのものが長かったのではなく、講義自体が退屈であったり、受講者のニーズに合致していなかったりしたことが原因であることも考えられます。原因を突き止め、次回の研修に生かすとよいでしょう。

③今後の設計について

今後、研修内容を業務にどう活かしていくか、また、研修にどのような項目を盛り込めば良いかなど、今後の展開についての設問も用意しておくと、次年度以降の研修にも活かしやすいでしょう。

研修後は、受講者の行動に変化を起こさなくてはなりません。また、受講者自身が今後の業務で必要な研修内容を挙げているなら、その声を次回以降の研修に反映させるようにするとよいでしょう。

研修アンケートのテンプレート例

では、上記を踏まえた研修アンケートのテンプレート例をご紹介します。

研修後アンケート
設問:該当するものに〇をつけてください。

[性別]男・女・回答なし
[年代]〜20代・30代・40代・50代・60代〜

(1)研修全般について

  1. 1今回の研修を受講してみていかがでしたか?
    ①非常に有意義だった ➁有意義だった ③まあまあ ③あまり良くなかった ④悪かった
  2.  研修内容は、今後の実務に役立ちそうですか。その理由も書いてください。
    ①非常にそう思う ➁ややそう思う ③あまりそう思わない ④そう思わない
    (理由:                                                          )
  3.  研修期間は適当でしたか?
    ①適当であった ➁長すぎた ③短すぎた
    ※➁、③を回答した場合、適切な期間を入れてください。( )日
  4. 今回の研修でとても役に立ったと思う講義、あまり役に立たないと思った講義を教えてください(※複数回答可)。
    役に立ったと思った講義( )
    あまり役に立たないと思った講義( )

(2)各講義について (※講義の数だけ、この項目を増やしてください)
講義名:(       )

  1. 講義内容はわかりやすかったですか。
    ①非常にわかりやすかった ➁まぁまぁわかりやすかった ③わかりづらかった ④非常にわかりづらかった
  2. 講義時間は適切でしたか。
    ①適当であった ➁長すぎた ③短すぎた
    ※➁、③を回答した場合、適切な時間を入れてください。( )分
  3. 講義は今後の実務に役立てる内容でしたか?
    ①非常にそう思う ➁ややそう思う ③あまりそう思わない ④そう思わない
  4. 講義の資料はわかりやすかったですか?
    ①非常にわかりやすかった ➁まぁまぁわかりやすかった ③わかりづらかった ④非常にわかりづらかった
  5. 講師の説明はわかりやすかったですか?
    ①非常にわかりやすかった ➁まぁまぁわかりやすかった ③わかりづらかった ④非常にわかりづらかった

(3)今後について

  1. .今回の研修で学んだことは、これからどのように実務に活かしていきたいですか。自由にお書きください。
    (                             )
  2. またこのような研修があれば参加してみたいですか?
    ①参加したい ➁参加したくない ③わからない
  3. 今後、必要な研修や受けてみたい研修があれば、自由に記載してください。
    (                             )

研修アンケート作成のポイント

研修アンケートを作成するときは、以下の3つのポイントを意識すると良いでしょう。

段階評価や選択式の設問で答えやすく

段階評価や選択式の設問は、記述式の自由回答より答えやすいため、適宜活用してアンケートの回収率をアップしましょう。集計するときにもデータとしてまとめやすいので、できるだけ段階評価や選択式にできる設問はこの形式にするのがおすすめです。

記述式の回答を求める設問は最後に持ってくるのも良いでしょう。最初から記述式の設問があった場合、「回答しよう」と思う受講者の心理的ハードルを高めてしまう可能性もあります。

設問は絞り、優先度の高い項目から順に

アンケートでは、設問を絞るとともに、優先度の高い項目ほど上部に設置しましょう。アンケートでは基本的に1番上の設問から順に答えていくため、後半になるにつれて面倒と感じる人も多くなります。

そのため、設問は最低限に絞りつつ、正確な回答が得たい質問ほど上部に設置すると、より回答率も正確性も確保しやすいです。研修を実施する側にとっても有益な結果が得られやすくなりますので、ぜひ意識しましょう。

オンライン研修の場合はWebアンケートがおすすめ

オンライン研修の場合、Webツールを使ったアンケートが答えやすくおすすめです。特に、よくアンケート作成ツールとして使われるのが「Google フォーム」で、Googleアカウントさえあれば誰でも簡単にアンケートが作れる上、選択式やプルダウン式、記述式などさまざまな回答形式が選べます。

Webツールを使ったアンケートなら、結果をWeb上で集められるため、簡単に数値化できるのも大きなメリットの一つです。

研修アンケートの目的や必要な項目をおさえ、テンプレートを活用しよう

研修アンケートは、研修がわかりやすかったか、受講者にとって有益な内容だったかといった「研修そのものの効果」を測るために作ります。受講者の理解度を測る理解度テストとは異なるので、このあたりを考慮してアンケートの設問を考えてみるとよいでしょう

今回、こちらで紹介しているテンプレートを参考にしながら、自社の研修内容に合わせてカスタマイズして作成してみるのもおすすめです。次回の研修をよりよいものにするためにも、ぜひ効果的に研修後アンケートを実施してみてください。

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