“オール1先生”からのメッセージ
~子どものサインを見逃さないで~

宮本延春 みやもとまさはる

エッセイスト、元 高校教諭、作家

想定する対象者

教職員の方々に。
いじめ問題・学力向上・夢の見つけ方・子育てのヒント・指導方法など、ご要望のテーマに合った内容で、現状の課題や改善方法について、お話しさせていただきます。

いじめの怖さ、学力向上のヒント、夢を持つ素晴らしさ、友達がいて家族がいる有り難さ、こういったものの気付きを得る機会にできればと思っています。

提供する価値・伝えたい事

少年・少女から思春期に向かう多感な時期に、勉強や友達関係や将来のことなど、色々な局面で躓いたり、悩んだり、苦しんだりする子どもたち。彼らを温かく見守り続け、時には手を差し伸べ、適切な方向に導かないとなりません。
混迷する社会にあって、子どもも大人も大変です。
私は、これまでの人生でいろいろな壁にぶつかりました。いじめや落ちこぼれをはじめ、両親との死別後直面した社会の荒波・・・。それらはとても厳しく辛いものでした。絶望の淵を漂っていました。
でも、遅ればせながら23歳で生きる目標を見つけました。
目標に向かって突き進もうとした時、応援してくれる人たちとの出会いがありました。
どん底経験と夢実現ドラマが、何かのヒントになれば幸いです。
子どもたちが、夢と希望と目標を持ち、明るい未来に向かって元気に歩み続けてくれる事を願っています。

内 容

■子どものサインを見逃さないで 
いじめのきっかけとなる要因の一つは「差別意識」。地域的差別、肉体的・精神的虚弱への差別、学習能力、両親の職業など。なにかのきっかけでいじめが始まると「いじめゲーム」へと発展する。いじめは断じて許さない。対処法を間違えると、形を変えて温存され、さらにエスカレートする。
いじめられている子は教師にも親にも打ち明けたがらないものです。そういう場合でも、何かいじめの徴候を示すサインはあります。私の場合で言えば、学校のことをあまり話したがらないという態度のほかにも、教科書、ノート、文房具などの紛失、その消費速度の加速といったサインを発信しておりました。いじめの物的被害なのです。
このようなサインをヒントにいじめを見つけるには、家庭がしっかりしていなくてはなりません。「あんた、なぜ毎週のように上履きをなくすのよ」というところから、子どもの置かれている異常な状況を察知する細心さが必要ですし、その親の疑問をしっかり受けとめる教師との連携が必要不可欠となります。
いじめを解決するには「ここで仲直りの握手をしよう」というような通りいっぺんの指導では、いじめはその形を変えるだけです。学校の全教職員で指導に当たり、保護者と協力して取り組まなければならないほど根深い問題なのです。

■落ちこぼれの気持ちがわかる
私は落ちこぼれのなかでも「ヤル気のない、最低のハードルを越える事も出来ない落ちこぼれ」の典型。
だからこそ、最後の最後まで生徒と向き合い、あきらめずに手を差し伸べ続ける。自分の経験から、ヤル気が失せたのは一度も褒められた事が無かったのが大きな原因。子どもと真剣に向き合い、褒めて、激励して、わかることの面白さや学ぶ事の楽しさを教えるのと同時に、「その子に適した方法」を模索することが大切。

■夢・目標・価値観をもつことの大切さ 
子どもにとって、夢・目標を持つ事が最も大切。たとえ、ささやかな目標やばかげた夢に見えたとしても、子ども自身にとって価値のある夢であれば、見つけただけでも素晴らしい。その目標に向かって努力することこそが尊い。そして、目標を達成させる為の努力こそが“学ぶ”という行為そのもの。ほんの小さなキッカケ、興味が大事。たとえ、ささやかな目標やばかげた夢に見えたとしても、子ども自身にとって価値のある夢であれば、精一杯応援してあげましょう。その目標に向かって努力することが、生きる力に必ずつながっていくはずです。

根拠・関連する活動歴

基本のスタイルは、これまでの私の経験をベースにして、要望に応じて重点を置く部分に焦点をあて、ユーモアたっぷりにお話しします。
まずは、ベースとなる経験の概要は以下の通りです。
小学生の頃、いじめが原因で学校嫌い、自殺未遂も経験して中学ではオール1となる。中学を卒業したとき、国語は自分の名前しか漢字で書けず、英語はbookしか知らず、数学は九九が二の段までしか言えない。両親とは血の繋がりがなく、養子縁組にて育てられるが16歳で母を亡くし、18歳で父を亡くす。親戚との付き合いはなく、兄弟もなく、たった一人で生きる。一ヵ月13円で過ごすこともあり、極貧の生活を送る。23歳のとき偶然、アインシュタインロマンというテレビ番組をきっかけにして物理学に興味を持ち、24歳のとき夜間定時制高校へ入り、27歳のとき名古屋大学の理学部に進学し、大学院まで進む。その後、母校である高校にて教師になり、現在は自閉症の息子のケアを中心にしながら、執筆や講演を通して、大人や子どもを元気にしたいと励んでいる。

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