オール1の落ちこぼれ、教師から主夫になる
~性別では決まらない役割分担~

宮本延春 みやもとまさはる

エッセイスト、元 高校教諭、作家

想定する対象者

男女共同参画にかかわる性別役割分担について、どうして主夫になったのかという背景からお話しいたします。

社会、学校、家庭、色々なところで人権尊重や男女平等が意識されていますが、特に家庭での性別による役割分担の固定意識を解消することが、女性の社会活動に大きな影響を及ぼすように感じています。
また、これからの家族関係は、男は仕事、女は家庭と縛られるものではなく、共働きはもちろん、さらなる多様化に応えるためにも、性別による役割分担について柔軟な姿勢で選択できると良いように思います。

提供する価値・伝えたい事

現在、私の肩書きは「主夫」というものです。
48歳という年齢を考えると、一般的には定職に就いていない不安定な生活、という印象を与えると思いますが、私は自分の選択を間違っていないと考えています。
私たち家族は、男女の固定観念に縛られることなく、より家族がみな幸せに暮らせるために、どのような選択がベストなのか、充分に話し合った結果、「仕事」「家事」「育児」の役割分担を切り離すのではなく、むしろ混在して助け合い、互いに補うことで、より幸せになれると判断しました。
結果、どのような状態になったのか、講演で詳しくお伝えできると嬉しいです。

内 容

我が家の家族構成は、父親である私と妻、そして長男(高校生)と次男(中学生)の四人家族です。
長男は生まれつき心臓病を患っており、次男は広汎性発達障害、いわゆる自閉症児です。脳機能に障害があるので、五感や感情などのコントロールが苦手で、人の気持ちをくみ取ることができず、言葉によるコミュニケーションはほとんどできません。知的障害もあるので、将来を考えると決して明るくはありません。
また、自閉症特有の「こだわり」が強く、彼のルールに反するとパニックになって訴えてきます。
親であっても、彼のパニックの理由が全て理解できる訳ではなく、ストレスに感じることも少なくありません。
もし妻に、24時間、1年365日、毎日これから何十年も家に居て「育児」「家事」を全部まかせて、父親である私は外で「仕事」をしてくる。という役割分担を固定した生活を選択すれば、おそらく彼女の性格から考えて、育児・家事ノイローゼになることは目に見えています。
そこで、「仕事」「育児」「家事」という日常生活を、固定的な性別役割分担意識に縛られることなく、家族で話し合い、妻にも「仕事」の面で社会参加してもらい、男である私が全面的に「育児」「家事」を担うというライフスタイルを選択しました。
講演では、私が育った家庭がどのようなものだったか、当時の父と母の役割分担はどうだったのか、どんな子ども時代を過ごし、そしてオール1から教師になり、主夫となるまでの経緯を、面白おかしく、そして楽しくお話し致します。

根拠・関連する活動歴

千葉県庁男女共同参画。千葉県旭市。群馬県みどり市。福井県南越前町にて講演の実績あり。

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