在宅介護、在宅看取りをするために大切なこと~超高齢化日本の現状と行く末

石川結貴 いしかわゆうき

ジャーナリスト

想定する対象者

地域福祉、行政関係者研修、市民向け講座など

提供する価値・伝えたい事

国民の約3割が65歳以上の高齢者という超高齢化社会の日本において、「老い」や「介護」の問題は避けては通れない社会的テーマです。
一方で、特別養護老人ホームなど公的な高齢者向け施設の入所基準は厳しく、多くの地域で「入所待ち」や「介護人材不足」などの問題が生じています。
2025年には団塊世代がすべて後期高齢者となり、医療や介護需要がますます増大する「2025年問題」も予想される中、国は「地域包括ケアシステム」として、在宅介護や在宅医療を推進する方針を打ち出しています。要は、施設を抑制し、「家で介護を受ける、家で亡くなる」ことが推進されるわけです。
住み慣れた家で高齢期を過ごすのは、多くの人にとって幸せと感じられることでしょう。けれども実際に介護が必要になったとき、誰が介護を担い、日々の生活をサポートするのかという現実的な視点も必要です。
核家族化や夫婦共働きが常態化した現在では、家庭の中に介護を担える人がいないことが珍しくありません。高齢者の単身世帯も増えており、子どもは遠く離れて住んでいるというケースも数多くあります。
仕事と親の介護を両立せざるを得ないビジネスケアラー、離れて住む親をサポートするための遠距離介護など、介護は高齢者だけの問題ではなく、むしろ現役世代にとって極めて大きな課題と言えるのです。
私自身、多忙な仕事を持ちながら、ビジネスケアラーとして離れて住む父を3年間にわたり遠距離介護しました。「病院や施設はイヤだ」、「住み慣れた家で死にたい」という父の願いを叶えるため奔走し、現実の厳しさに葛藤しながら、父の最期に立ち会いました。同時に、この国の終末期医療や介護保険制度の問題点を痛感し、また、真に必要な、役立つ情報を周知する必要性も感じています。
働きながら親を看るためにどうすればいいのか、リアルな在宅介護とはどんなものか、家族も当人も本当に幸せになれる看取りとは何か、超高齢化が進む今だからこそ、ご一緒に考えていきましょう。

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