めまぐるしい企業環境の変化に伴い、働く人々にはプレッシャーを糧にして成長する「レジリエンス力」が求められています。
今回はレジリエンス研修で身に付く5つのスキルやSBで人気の研修プランをご紹介します。

「レジリエンス」とは

ここではレジリエンスの定義、事例、求められている背景を解説します。

レジリエンスの定義

ビジネス的定義では、「困難な状況に身を置かれた際、強い精神力で乗り越え、自ら成長していく強さ」を意味します。

もともと心理学的用語で、全米心理学会は「特に精神的、感情的、行動的な柔軟性と、外的および内的要求への適応を通じて、困難または挑戦的な人生経験にうまく順応するプロセスと結果」と定義しています。

レジリエンス強化で乗り越えられるビジネスシーンの一例

業務内で以下の悩みを持ったことはありませんか?

  • 毎日上司と部下とに挟まれて気が重い…ストレスと上手に付き合う方法を知りたい
  • 部下の教育係に抜擢。失敗のフォローの際、冷静に適切な対応を取ることが難しい
  • 希望していない部署に配置された! 逆境を乗り越えていける力を身につけたい
  • 新人・若手社員のストレス耐性が低く、責任ある業務を避けたがる
  • 職場に、目標に向かって明るく前向きに取り組める雰囲気をつくりたい

レジリエンス研修は、上記のような問題の解決に向け、方向性の策定・決断力・行動の選択という「思考の流れ」を鍛え、社員のレジリエンスを強化します。若手人材育成にも効果的です。

レジリエンスが注目されている背景

レジリエンスは特に人材育成分野で注目されています。その背景にはIT技術の進歩や働き方の多様化など企業を取り巻く環境変化のほか、ダイバーシティの広まりもあります。

環境変化へ適応しながら行動できる力が求められています。性別や年齢、国籍など、自分とは異なるタイプの人と仕事で関わる機会も増えるでしょう。

そのような背景から、臨機応変なコミュニケーションや自身のストレス管理にも役立つ、レジリエンス研修へのニーズが高まっています。

研修で身につける、レジリエンスが高い人材が備える5つの能力

研修で身につけるレジリエンス力とは何でしょうか。本章では役立つ5つの能力について解説します。

①忍耐力

忍耐力は、業務上困難な状況でも、最後まで投げ出さずに対処するために必要な力です。

たとえば、高い営業目標を課せられた人はどう考えるでしょうか。最初は「無理だ」という思い込みにとらわれ、行動まで時間を要するかもしれません。しかしその思い込みを克服し成長の機会と前向きに捉えれば、具体的な行動に移せるようになります。その結果、あきらめずに粘り強く対処していくことで、確実に目標へ近づけるでしょう。

②変化への適応力

続いては、変化に柔軟に対応できる力です。

たとえば、英語が堪能ではないのに海外案件を任されたとします。海外とのやりとりでは、語学力不足を痛感するのはもちろん、自分のこれまでの「常識」が通用しないシーンに直面し、立ち止まることも多々あるでしょう。しかし恐れず経験を重ねることで、やがて異なる価値観の人とも難なく渡り合えるビジネスパーソンに変化できます。

③感情コントロール能力

レジリエンスの習得には、感情コントロール力が大切です。自分の感情を俯瞰し、一時の感情に流されることなく、気持ちを切り替えられる力を指します。

仕事で失敗してもすぐに気持ちを切り替えて行動に移せる、トラブルが起こっても、謝罪だけではなく具体的な対処法や再発防止策を冷静に検討し判断する、などです。

社員自身が自制心を高く持ち、いま取るべき行動を冷静に見極めることが、個人の成果やチームの業績につながります。

④自分を信じる力

レジリエンスが高い人は、自分を信じる能力が高く、自身を過小評価しません。

「自分の能力ならできる」といった自己効力感や、「自分ならできる」といった自尊感情は、日々の小さな成功体験を重ねることで育まれます。持って生まれた性質ではありません。そのため、困難や逆境に直面した時にこそ「自分ならきっと成果が出せる」「これを機にステップアップする」といったポジティブな捉え方ができるのです。

社員一人ひとりが自分を信じる能力を持つと、組織全体のレジリエンス向上にもつながります。

⑤未来志向の楽観力

将来の目標やビジョンに向かって努力する社員は、レジリエンスが高いといえます。いつまでも「あの時はああすれば良かった」という過去の失敗を引きずらず、次に活かすことができる姿勢の根本には、未来志向があるといえるでしょう。

また楽観的思考も重要です。楽観的な人は「今度はうまくいく」と考えます。ユーモアやポジティブな態度でチーム力を高め、物事や人のいいところを見つけ出すことにも優れています。

未来志向の楽観的思考は、個人の業務や周囲の人間関係、ひいては部署、組織全体に良い影響を及ぼします。

レジリエンス研修の対象者と内容

次はレジリエンス研修について具体的に見ていきましょう。本章では研修の対象者と内容について解説します。

レジリエンス研修の対象者

レジリエンス研修はかつて、社会人経験の浅い、新人や若手向けの認識が強い時期がありました。現在では一般社員向けのほか、最近では管理職対象プログラムにも注目が集まっています

効果が最大となるのは、一般社員向けと管理職向けの両方を実施する方法です。ストレスにうまく付き合えない悩みを持つ社員が受講する以外に、上司も管理職対象の研修を受講します。そうすることで部下のストレス軽減のために上司としてできること(ポジティブな声かけなど)が実践でき、職場全体のレジリエンス向上に寄与するでしょう。

レジリエンスについての知識を深めるプログラム

一般的には、レジリエンスとは何か、どのような知識がどのような場面で有効であるかは、広く知られていません。したがって、研修ではまずレジリエンスの概念や考え方など、基礎知識の習得が必要です。

しかし、レジリエンスの心理学理論は複数あり講師によって理論はさまざまです。たとえば「ABC理論」や「レジリエンスを育成するための 10 要因」などは代表的なレジリエンスの理論例として挙げることができます。

ただし、プログラムを決める際は担当者だけでなく、専門家である講師によく相談して内容を決めてください。受講者の課題を解決するために、より有効なプログラムを採用しましょう。

レジリエンス向上を体験するワーク

次は基礎知識に関する座学だけではなく、実践を通じてレジリエンス技術を高めていくことが重要です。

具体的には、個人またはグループでの以下のようなワークを体験します。

  • ネガティブ感情を洗い出し、整理する
  • ペアでアサーティブトレーニングの具体的話法を行い、自己効力感を高める
  • 逆境の先に目的定め、そこにたどり着いた自身の姿をイメージする

アサーティブトレーニングとは、お互いの存在を尊重しながら、自分の感情や意見を確実に相手に伝える方法を習得する訓練です。

研修の締めくくりとしては、レジリエンス獲得までのロードマップを作成するワークが有効です。 研修終了後も継続的に実践・振り返りができ、より技術が向上するでしょう。

レジリエンス研修の効果を高めるポイント

研修を行う以外に、レジリエンスを実務に活かせる人材を育成するためのポイントを解説します。

1.研修以外での職場の実態も見直す

組織的なレジリエンス向上のためには、社員の業務中の実態を把握し、雰囲気が良くなければ見直すことが必要です。

否定的な言動や消極的な行動が日常的になっている場合、職場全体のネガティブさがネックとなり、研修で学んだ内容がその場限りになってしまう恐れがあります。

日常的に肯定的な言動や行動を心掛けるよう、チームや部署全体に働きかけるようにしましょう

2.専門知識の豊富な講師に依頼・相談する

レジリエンス研修は人の心を扱うがゆえ、専門スキルをもつ講師に依頼しましょう。臨床心理士・公認心理師など、カウンセリング経験豊富で対処法に精通した専門家が適しています。

そうではない場合、受講者に内容を伝えることに重きを置いて心理面を配慮しきれない場合があり、結果的に受講者に充分な対応ができない、時に心を傷つけてしまうなどのリスクにつながります。

3.対面・オンライン、社内・社外など、適した研修形態を選ぶ

研修形態は、自社の事情に適したものを選択しましょう。

実施方法の一例には、対面・オンライン・ハイブリット式(対面とオンラインの併用)のほか、社内研修・外部セミナーへの参加などがあります。

社内講師に適した人がいるか、研修場所はあるかといったリソースの有無を確認し、予算、社員の参加のしやすさなどから、総合的に判断して選択しましょう。

4.研修後も受講者をサポートを提供する仕組みを整える

研修後は、上司・OJTトレーナー(実地訓練を行う職場の先輩や上司等)などの関係者により、受講者のメンタルヘルスに関する変化をマネジメントする仕組みを構築しましょう。

具体的な策としては、受講者本人とOJTトレーナーとの定期的な個別面談、本人の変化についての上司評価を加えた報告書提出などです。

レジリエンス向上には、社員個人の努力と、組織的なサポート体制の確立が鍵となります。

SBのレジリエンス研修おすすめプラン9選


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岡林温子

ブライトレーン代表

レジリエンス向上セミナー ~葛藤を乗り越え、パフォーマンスを高める~

多くの研修セミナーを手がける会社の代表である講師より、レジリエンスの考え方や手法を学びます。個人の感情や思考を柔軟にし、多くの出来事に対処できる力を高めましょう。


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岡本るみ子

研究者(ヒューマン・ケア科学博士)、保健学修士

企業価値向上!レジリエンスを鍛えるセルフケア

仕事でマイナス環境に陥ったとき、大切なのは再び上昇を始めることです。ヒューマン・ケア科学博士の講師による、レジリエンスの鍛え方とは? 社員のwell-being促進のための手法を伝授します。


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鎌田 敏

こころ元気配達人 こころ元気研究所 所長

レジリエンスを高める仕事術 ~折れない心の育て方~

「こころ元気研究所」所長として、すべての世代の笑顔と元気を応援すべく講演活動を行う講師。竹のようにしなやかな強さを持つレジリエンス能力を育て、明日の行動へ活かしていきましょう。


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木下芳隆

日本プロフェッショナル講師協会認定講師 教育プロデューサー

折れない心(レジリエンス)のつくり方! ~「やる気」をアップさせる人材育成術~

講師は「日本プロフェッショナル講師協会」認定講師。経営者やマネージャー層に、レジリエンスに重要な心の筋肉の鍛え方やトレーニング法を伝授します。ぜひ部下指導に活かしてください。


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桑野麻衣

人材育成・コミュニケーション教育者

ネガティブ感情とうまく付き合い、自分らしく生きるためのレジリエンス力

「心に火がつく研修」と評され、メディア出演をはじめ多数の講演を行う講師。オンライン研修にも力を入れ、さまざまな階層に向けて、モチベーションやコミュニケーションに関して発信しています。


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土元紀子

人材育成コンサルタント、叱り方名人、ベアリンク代表

困難をしなやかに乗り越え、未来へ進むレジリエンスアップ研修

人材育成コンサルタント、メンターマネジメント認定講師など、多彩な肩書をもつ講師。叱られたときにも改善でき、困難や逆境をしなやかに乗り越える。未来につなげるために必要な思考・スキルを学べます。


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服部裕子

自律型人材開発プロデューサー

【オンライン版】新人社員のためのストレスに負けない心の鍛え方〜レジリエンス力UP! 自らストレスをマネジメントしよう~

自律型人材開発プロデューサーの講師は、国家資格・キャリアコンサルタントで、元厚生労働の「省働く若者ネット相談事業」カウンセラーなど多くの実績を持ちます。このプランでは、ワークを含め全編を通じオンライン受講が可能です。


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三田村 薫

介護・医療職専門コーチ

女性のためのレジリエンス思考術セミナー

どんな困難な状況であっても「しなやかに適応して生きる力」を身に付けます。女性リーダーとして人材育成に携わった経験から、女性特有の落ち込みや立ち直り方についても学べます。


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吉田真知子

人材活性・チームコンサルタント ソーシャルスキル・プログラム合同会社 代表

レジリエンス力を上げるコミュニケーション ~こころの元気をひろげましょう~

ストレスマネジメントとは? まずはストレスの存在に気づき、分類と分析でストレス耐性をつくることから始めましょう。産業カウンセラーとして全国的に活動している講師が、仕事だけでなく人生にも役立つ術を伝えます。

今回紹介した研修プラン以外にも、さまざまな研修プランがあります。研修の目標や目的、ターゲット層、予算によって適切な講師・研修プランをご紹介できますので、お気軽にご相談ください。

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