組織内のチーム力向上のために有効な「チームビルディング研修」。

チームビルディング研修では、できれば全員参加のうえ、楽しくコミュニケーションをとりながら行いたいものです。

そこで、今回はチームビルディング研修の目的や、具体的な開催方法、おすすめの研修事例などについて解説します。本記事を読めば、全員で楽しむことができるチームビルディング研修が開催できます。ぜひ参考にしてください。

目次

チームビルディング研修とは

チームビルディング研修とは体験型プログラムや講義プログラムを通じて、チーム力を向上させるための研修です。

プログラム内では、個々の能力を活かしながらメンバーを尊重し、相互理解を深めていきます。
チームビルディング研修を実施した結果、実務におけるさまざまなハードルを超える強固なチームをつくることが可能となります。

チームビルディング研修の目的

チームビルディング研修の目的は、主に以下の3つがあります。

  • 社員のコミュニケーション活発化
  • チームの生産性向上
  • チーム力の強化

次の章でそれぞれ詳しく解説します。

社員のコミュニケーション活発化

チームビルディング研修は、主にゲーム、スポーツ、社員旅行など体験型の研修となります。普段は接することのない社員や上司と、同じ目的に向かってプログラムを実践します。

その結果、社員同士のコミュニケーションが増え、部署の壁や上下関係の壁を払拭することができる点がメリットです。

チームの生産性向上

チームビルディング研修では、個人の「向いている役割」や「優れている能力」を引き出すことも目的としています。例えばリーダーの役割、意見をまとめる能力などです。

互いに個々の能力を理解しあい、「適材適所」といった適切な協力体制が構築できることで、生産性向上につながります。

チーム力の強化

チームビルディング研修の最終目的は、最大のパフォーマンスで目標を達成できる強いチーム力をつくることです。

コロナ禍以降、リモートワークの普及で個人の活動が増え、チーム力は希薄になりがちです。しかし、研修でチーム内の相互理解が深まり結束力が強くなります。

結果、さまざまなハードルに柔軟に対応できる強いチーム力をつくることができます。

チームビルディング研修の主な開催方法

チームビルディング研修には7つの開催方法があります。それぞれの特徴について詳説します。実施に向けぜひ参考にしてください。

種類①:「ゲーム型」(屋内)

ゲーム型のメリットは、だれでも気軽に参加しやすいことです。

カードゲーム、ボードゲームなどでは「勝利」という目標に向け、社員同士のコミュニケーションを活発化させる効果があります。上下関係なくフラットな立場で、普段関わることのない部署の人とも関わることができるため新しい関係構築につながります。

注意点は、単に楽しむだけではなく研修目的を明確化し取り組むことです。

種類②:「ワークショップ」(屋内型)

ワークショップとは、グループディスカッションやロールプレイングなど複数人でおこなう双方向性のグループ学習のことを指します。共同作業を行うことでチームの結束力が高まり、役割分担を明確にすることの重要性や目標達成マインドを学ぶことができます。

たとえば、演劇の配役を決める段階では立候補もしくはリーダーが決めるのか、コミュニケーションをとるなかで役割が自然と決まります。また、舞台袖の役割を担う方が得意など、個人の強みが明らかになります。

共通の目標に向かって努力や練習をするため、終了時には目標達成マインド(チームで協力し目標を達成したときの充実感)を感じることができます。

種類③:「セミナー」(屋内型)

セミナーは、講師が社員に対し、チームビルディング研修のノウハウや実務で必要とされる知識を講義する形式です。研修の基本的な知識を得ることができ、自社で行うと費用がかからない点がメリットです。

しかし受け身になりやすいので工夫が必要です。知識をインプットするだけでなく、ロールプレイングなどでアウトプットする機会を設けると効果的です。

種類④:「アクティビティ」(屋内型)

スポーツなどで身体を動かしながらおこなうチームビルディング研修です。身体を動かすことでリフレッシュ効果があり、なにより楽しみながら研修をおこなうことができます。

チームに分かれて勝敗を競うことでチーム力が向上し、勝つために役職問わず積極的にコミュニケーションをとることで自然と協調性を学ぶことができます。

種類⑤:「合宿」(屋内型)

合宿形式の特徴は、相互理解が深まることです。宿泊を伴い寝食を共にすることでコミュニケーションが密になる、知らない顔を知ることができるなど、信頼関係が深まる効果があります。

研修の目的を明確化するため、前述の4種類の研修のいずれかを組み入れましょう。

一方、デメリットは費用がかさむこと、社員の日程調整が困難であることです。

種類⑥:オンライン型チームビルディング研修

オンライン型チームビルディングとは、パソコンやタブレットと通信環境さえあれば、場所を問わず受講できる形式です。リアルタイム、双方向でおこなわれます。

かんたんに参加できるため社員の負担は軽く、同一講師のため習熟度の格差が少ない点がメリットです。

チャットやグループワークも可能です。しかし対面でおこなう研修よりも協調性や団結力を育みにくいデメリットがあります。

種類⑦:eラーニング型チームビルディング研修

eラーニングとは、インターネットを通じてweb上のコンテンツを学習する形式のことです。双方向性であるオンライン研修と異なり、webコンテンツを受け身で学習します。

eラーニングとオンライン研修は以下のような違いがあります。

eラーニング オンライン
講義の回数 何度も学べる リアルタイムなので1回のみ
講義の内容 チームの課題に特化した知識が学べる 課題を含めた全体の講義が多い
受講人数 少人数制 多人数も可
講義の時間 役職者など、時間がとれない人でも学習しやすいカリキュラム リアルタイムなので、受講するには時間の調整が必要

eラーニングは、時間の融通がきく、複数回受けられるメリットがある反面、疑問点を即座に質問したり、コミュニケーションの機会がほぼない点がデメリットです。

おすすめのチームビルディング研修事例

チームビルディング研修で楽しみながら組織活性が図れるおすすめの事例を紹介します。

事例①:屋内で気軽に参加できる「マシュマロ・チャレンジ」ゲーム

・ルール
制限時間内で、マシュマロ、パスタ、ひもなどを使って自立式のタワーを作り、タワーの上にマシュマロをつけたら完成です。より高いタワーを作ったチームが勝ちとなります。

  • 所要時間: 30分~2時間程度
  • 準備物: マシュマロ、乾燥パスタ、マスキングテープ、ひも、はさみ
  • 費用: 1,000円程度
  • 期待する効果: コミュニケーション力、役割分担、協調性、リーダーシップ、主体性、計画性、実行力

「より高いタワーを作る」ことを目標に、楽しみながらもさまざまな効果が期待できるゲームです。準備が簡単で気軽に参加できます。

事例②:開放感でコミュニケーション活発化「旅行・BBQ・キャンプ」

  • 準備物: 宿泊荷物、BBQ道具、キャンプ道具、テント、食材など
  • 費用: 数万円~(場所の費用、テントやコンロなどの道具費用、食材費など)
  • 期待する効果: 計画性・協調性・リーダーシップ・主体的行動力・状況判断力・コミュニケーション力

長時間ともに過ごすため「人間関係の構築」を中心に幅広い効果が期待できます。なにより開放感があり普段と違う行動やアイデアが生まれるため、チームビルディング研修のなかでもおすすめです。

しかし、多額の費用がかかる点や準備物が多い点はデメリットです。

事例③:オンライン型ワークショップ「リモ謎」ゲーム

  • ルール:「リモート」×「謎解き」を組み合わせた脱出ゲーム。最大100名まで参加可。チャットや通話機能でコミュニケーションをとり、協力して謎を解いていく。
  • 所要時間: 1時間~1時間半
  • 準備物: パソコンやタブレット
  • 費用: コンテンツによる
  • 期待する効果:  コミュニケーション力、協調性、主体性、リーダーシップ、相互理解力・状況判断力

はやりの謎解き脱出ゲームです。共通目標に対しコミュニケーション力・相互理解・協調性が育まれる効果があります。リモートでおこなわれるため、リモートワークを想定したやりとりができます。

チームビルディング研修の効果を高めるためのポイント

単にチームビルディング研修を行うだけではなく、研修の効果を最大限高めるためのポイントを解説します。

ポイント①:相手の意見にも耳を傾け、対話を心がける

研修の効果を高めるには、個人の意見を肯定し認め合う「対話」の姿勢が重要です。

能力や経験は一人ひとり異なるので、それぞれ異なる意見や考えが出るのは当然のことです。相手の意見にも耳を傾け、自分の意見もしっかりと述べていきます。その中で、各々の意見をすり合わせていく必要があります。チームビルディングでは、互いの思いを理解し、認め合い、意見を受け入れる姿勢を学びます。

ポイント②:互いの長所を認め合う

長所を認め、社員同士で理解し合うことがチームの信頼性を高めるポイントです。

相手の長所を探すことで強みが明らかになります。見つけた長所を互いに認め合うことで団結力や信頼感が向上し、強いチーム力につながります。

ポイント③:互いに感想をフィードバックし、実際のビジネスに活かす

強いチーム力の創造には、長所や改善点のフィードバックが不可欠です。

自身の長所・短所を理解すると同時にメンバーの強みを再確認し、改善点や良い点をフィードバックします。さまざまな意見を受け入れ修正を繰り返す過程を鍛えることで、実務のあらゆる場面で柔軟に対応する力を育むことができます。

チームビルディング研修を受ける効果

開催方法にもよりますが、チームビルディング研修を受けるとさまざまな効果を実感できます。以下、詳説しますので参考にしてください。

メリット①:チームパフォーマンス向上、目標達成マインドの構築

メンバーの強みやスキルが存分に発揮されることでチームの課題適応力があがり、チームの生産性が向上します。

また、チームだからこそ目標達成ができたという経験から、チームに対する可能性や期待、愛着が生まれます。さらに頑張ろうと個人のモチベーションが向上し、チームパフォーマンスが上がる好循環となります。

メリット②:リーダーシップ・主体性・責任感が育つ

研修では、それぞれがリーダーとなるように設定することでリーダーシップを育むことができます。

また、チームの目標達成には「個人のタスク(やるべきこと)」を完遂する必要があります。よって、個人の主体性が成長します。

メリット③:たて組織のコミュニケーション向上

役職関係なくチーム編成することで上司や先輩に対して意見を述べやすくなります。とくに部下・上司・管理職の「たて組織」のコミュニケーション活発化に効果があります。

弊社で人気のチームビルディング研修

弊社では、多様な経歴や資格を持った講師によるチームビルディング研修を扱っています。今回は、特に人気の10プランをご紹介します。


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今井千尋

世界2大テーマパーク元人財育成トレーナー

ユニバーサルスタジオジャパンで学んだポジティブ組織開発 ~チームビルディングとリーダーシップ~

世界2大テーマパークにて多くの成果を発揮するチーム作りをおこなってきたトレーナーが、一人ひとりが持っている力を最大限発揮させ、お互いを活かしあいながら、問題・課題解決ができる強い組織(チーム)の作り方について、その考え方とやり方についてお伝えします。


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大儀見浩介

メンタルトレーニングコーチ 株式会社メンタリスタ 代表取締役社長

目標達成のためのチームビルディング

スポーツ心理学に基づく「メンタルトレーニング」理論をベースに、チームワークの極意を伝授。パートナーワークやレクリエーションを通じて、「チームスピリット」を高めていきます。一人ひとりが自立した個人となるための「全員リーダー主義」についての講話も好評。


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岡林温子

ブライトレーン代表

職場を活性化させる
「チーム・ビルディング」研修

本講座では、職場でのコミュニケーションやチームワークを効果的にするための、チーム・ビルディングについての基本的な知識やスキルを学びます。実際に職場やチームで抱えている課題や問題を解決しながら、ワークショップスタイルでチーム構築法を習得できます。


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鎌田 敏

こころ元気配達人
こころ元気研究所 所長

チームビルディング・ポジティブ組織開発~一致団結と未来志向の組織づくり~

「職場の絆」は、個々のモチベーション、メンタルヘルスの向上につながり、さらには集団のイキイキとした感情、協働、ダイナミズムにもつながります。本講座ではコミュニケーションの本質を学びながら一致団結を体感し、それぞれの役割を全うすることの大切さを学びます。1


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河尻光晴

イラストプレゼン講師 棒人間研究家

イラストで見える化するチームビルディング研修

「イラストプレゼン研究所」を主宰する講師が、手足を棒のように表現したキャラクター「棒人間」を使い、チーム内でのアイデアを見える化。チームビルディングに必要なプレゼンスキルをレクチャーします。楽しみながら、課題解決の考え方と方法を相手と共有できます。


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新名史典

プレゼンテーションコンサルタント 組織開発コンサルタント

個の力から集団の力へ!チームビルディング研修
~他者を「巻き込む力」をつけて強いチームを作る!~

組織開発コンサルタントの新名さんは、組織強化のために、個々の力を集団の力に変える方法、他者を巻き込む力の重要性を強調します。本講座では、組織の連携を高め、コミュニケーションスキル向上やメンバーの前向きな行動を促進する方法を伝授します。


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竹下幸喜

ほめる教育研究所 代表 (一社)日本ほめる達人協会 特別認定講師

人と組織を活性化させる 「ほめ達!」チームビルディング研修

「ほめる」というアプローチは、職場のコミュニケーションを改善するだけでなく、企業業績に直結する「社員のパフォーマンス」に変化を起こすものです。日本ほめる達人協会の特別認定講師が、「ほめる」を通じて、組織を活性化し、人も組織も育てるチームビルディング論をお伝えします。


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谷田昭吾

講演・研修講師 ヘルスケアオンライン株式会社 代表取締役

愛され上司のチームビルディング
~人のモチベーションを上げるには?~

“愛され上司”とは、人のモチベーションを上手く高め、活き活きと働ける土台を作れる上司です。自分を上手く活かしてくれる上司にはついていきたくなります。本研修では、部下の個性を見極め、活き活き動けるチームビルディングの方法をお伝えします。


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Wマコト

お笑い研修プログラム講師

漫才師から学ぶ!
バラエティ式チームビルディング『笑利の方程式』

元吉本芸人で現在テレビやラジオなどのメディアで企画構成を手掛ける放送作家が、漫才師のスキルを徹底解析、コミュニケーションに必要不可欠な「聞き手」と「話し手」両方のスキルを伝授します。チーム漫才の神髄である「役割の重要性とシナジー効果の本質」などを学べます。


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山崎清治

NPO法人生涯学習サポート兵庫 理事長 無人島学校 校長

【チームの心理的安全性の高め方】
“人がイキイキと成果を出す組織”がやっていること

本講座は、チームの能力を最大限に発揮させために必要な心理的安全性の熟成を目指し、「無人島教育プログラム」など主催してきた山崎さんとともに、若者の能力開発やチームビルディングについて、ペアワークや会話と使い「理論」や「机の上」でない、超実践的視点で楽しく学んでいきます。


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