アンコンシャスバイアスの意味は一人ひとりの中に潜む「無意識の偏見」です。人々の多様な働き方を推進するために、その重要性が叫ばれています。

そこで本記事では、アンコンシャスバイアス研修を企業変革につなげるためのポイントと弊社で人気の研修プランを解説します。

今アンコンシャスバイアス研修が注目される理由

アンコンシャスバイアス研修は、これからの国際社会を生き抜く強い組織作りに有効です。世界的有名企業もその効果を認めています。本章では、アンコンシャスバイアス研修が注目される理由を解説します。

理由1.多様な人材構成で、時代に対応できる強い組織を作るため

労働人口減少やグローバル化などの社会情勢を背景に、国内でもD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)が推進されていますが、順調に広まっているとは決して言えません。

原因の一つに、アンコンシャスバイアスが挙げられます。なぜなら、労働人口が多かった時代には、似たような属性の人材だけで事業が維持できていたものの、現代では状況が全く異なるからです。働く人や働き方が多様化する中で、無意識の偏見はそうした人の活躍の可能性を閉ざしかねません。

改善策として、世界中の企業がアンコンシャスバイアス研修に注目しています。立場や視点の異なる人の意見を受け入れる風土が整えば、時代の変化に対応できる強い組織へと発展していくでしょう。

理由2.Googleや味の素などの企業が導入し効果を認めているため

アンコンシャスバイアス研修は、Google、ジョンソン・エンド・ジョンソン、味の素など国内外の大企業が導入し、研修効果を認めたことで認知度が上がりました

具体的には以下のような研修効果が得られたとされています。

  • 定例会議で、上司や中堅社員の態度が若手やシニア社員の意見を出しづらくしていないかと考えるようになった
  • 採用試験で写真と名前を伏せて書類審査をしたら、女性の採用率が上がった
  • 「自分の考えが世間の常識」と信じて疑わなかった上司が、一度立ち止まってフラットに物事を見る姿勢や、部下の立場から物事を検討するなどの視野を持った

アンコンシャスバイアスとは

そもそも、「無意識の偏見」であるアンコンシャスバイアスとはどういったものなのでしょうか?
事例を参考に理解していきましょう。

アンコンシャスバイアスの定義

アンコンシャスバイアスとは、「無意識の内にある偏見・思い込み」を指します。たとえば「若い人は営業で外回りすべき」「子どものいる女性社員には出張は無理」なども該当します。
しかし、それ自体が悪い概念ではありません。日々膨大な情報を処理しなければならないビジネスシーンで、スピーディーに物事を判断する際に有効な場合もあり、そして誰しもが無意識で持っているものです。しかし、問題は、それによってキャリアや相互コミュニケーションの可能性を摘み取ったり、諦めたりしてしまうことにあります

まずは、誰にでもあるものとして、社員に自身のバイアスを自覚してもらうことが大切です。

職場でアンコンシャスバイアスが働くシーンの一例

たとえば職場で以下のシーンを経験したことはありませんか?

  • 定時で帰る若手社員に対し先輩社員が「やる気がないのか」と発言した
  • 「お茶出しは女性が行う」という暗黙のルールがあるため、来客時も男性社員は席を立たない
  • 相手の出身国や出身地によって対応を変える上司がいる

アンコンシャスバイアスには、性別、年齢、国籍などの多様な枠組みが存在します。

アンコンシャスバイアス研修の目的

アンコンシャス研修の目的は、モチベーションと生産性の向上、新たなアイデアや変化の芽生え、離職率低下の3点です。以下でそれぞれ解説します。

①モチベーションと生産性のアップ

アンコンシャスバイアスによって社員のモチベーションが低下していないか、振り返ってみてください。

たとえば上司が「高齢社員にはこの業務は向かない」という思い込みで業務割り振りを進めていたら、内心その業務に興味があった社員本人も「自分には無理か」と諦めてしまう可能性があります。しかしここで上司が直接この社員と話せていたら、どういう結果になったでしょうか。

研修で自身のアンコンシャスバイアスに気づければ、社員個人のモチベーションをアップし、組織全体の生産性向上にもつながるでしょう。

②古い価値観がなくなり新しいアイデアや変化が生まれる

そもそもアンコンシャスバイアスは、古い価値観に基づきます。同じ価値観の人が多数派を占める組織は、保守的になる傾向があります。

一例として「この製品は左利きの人には使いにくい」という視点は、右利きの人だけの環境ではなかなか気づく機会がありません。ここにもアンコンシャスバイアスが働いています。

したがって、アンコンシャスバイアスについて学ぶ機会は企業活動全体に良い影響を与えるのです。

③離職率の増加を防ぐ

アンコンシャスバイアスによって離職率が高まるケースもあります。

たとえば、多数派意見優先の会議によって決まった方針は、少数派の社員にとっては納得がいかないでしょう。公平性に不満の残る人事評価が常であれば他の職場へ転職したくもなります。また、何気ない発言がハラスメントに直結するリスクもあります。

とくに経営層や管理職がバイアスに気付き対処法を学ぶことは、人材流出防止につながります

アンコンシャスバイアス研修の内容

アンコンシャスバイアス研修では、知る、気づく、対処する3つの枠組みで理解を深めます。順に解説します。

【知る】アンコンシャスバイアスについての基礎知識

まずは、アンコンシャスバイアスについての基礎知識を習得します。

具体的には、「アンコンシャスバイアスとは何か」「注目されるようになった背景」「アンコンシャスバイアスの起こる原因自体をなくすことはできないこと」、また「人によって陥りやすいバイアスがあること」などです。

また、経営層や管理職向けには、人事考課とアンコンシャスバイアスとの関連性を解説するプログラムなどもあります。

【気づく】自身のバイアスに気づくプロセス

「力仕事は男性」「お茶くみは女性」などのように、バイアスはすでに社会に深く浸透しているものもあります。当事者意識をもつにはまずはそれに気付くプロセスが必要ですが、普段の仕事や生活では、なかなかそのきっかけはないです。

そこで、実践的なワークやゲームを行います。たとえばケーススタディにグループで取り組むと「この事例は自分たちにもあてはまるのではないか」という視点が得られます。さらに実際に立場や価値観の異なる人との会話から「自分の考えは当たり前ではない」ということを実感する体験を組み入れます。

自身だけでなく他者の中のバイアスや、さらに組織の制度や規範に影響しているバイアスにも、当事者意識を深めていきます。

【対処する】アンコンシャスバイアスへの対処方法

最後は、前項の「気付き」を元に、解決・改善する対処方法について学びます。個人・組織の両視点から具体的な対策を立てる段階です。

具体的にはどのようにすれば良いのでしょうか。たとえば、バイアス診断ツールの活用が挙げられます。組織内でバイアスの傾向を探り、具体的な対応策を示すツールです。また、個人のセルフチェックで対処法を検討することも有効です。

具体的な事例にもとづくケーススタディ、ワークショップ

「気づく」プロセスでその重要性や機能を説明した通り、研修では、事例にもとづくケーススタディやワークショップも行います。

企業で実際に起こったアンコンシャスバイアス事例を参考に、自分ならどう行動するか、自社で似たような事象がないかをを明らかにしていきます。そしてそれに対しアイデアを出し、行動を変えるための解決策を立てます。

研修講師は具体的事例に詳しく、豊富な知識をもとに受講者の考えをまとめるファシリテーターの役割も果たします。

研修を企業変革のきっかけにするポイント

それでは企業変革にアンコンシャスバイアス研修が最大限機能するためは、どのようなポイントに注意が必要なのでしょうか。

①経営層から積極的に受講する

まずは社員の模範となるトップ層が自らバイアス克服へ積極的な姿勢を示すことが最善の早道です。トップダウン方式により、一般社員まで組織全体への浸透が早くなります。

経営陣が率先してバイアスについて学ぶことにより、多数派社員と少数派社員との間に積み重ねていた、提供機会のギャップに気づかされるでしょう。また組織の意思決定に、さまざまな年齢や性別、バックグラウンドの人を採用するきっかけにもなります。

そこから、枝分かれに部署やチーム、社員個人へと良い影響が波及し、組織が変わっていくのです。

②新入社員や管理職対象の階層別研修へ組み込む

アンコンシャスバイアス研修は全階層が対象ですが、同じ内容の研修を全員社員が受けるのではなく、階層別研修へ組み込むこともできます。

たとえば新入社員研修では、社会人として多様な先輩・上司、顧客と関わる上で、世代や地域によっても常識が異なることや、相手によってコミュニケーションのとり方を変える必要性を学ぶことができます。管理職研修では、属性などで表層的に判断するのではなく、すべての社員にとっての職場の心理的安全性に配慮し、活躍を支援する姿勢を習得します。

受講者に合わせ最適な内容を選択し、研修の効果を高めましょう。

③オンライン研修や動画教材を活用する

他者との交流を生かす対面ワークの意義は先に述べました。それに加え、知識を深める際にはオンライン研修が、事例を詳しく知るには動画教材の活用が有効です。

研修を「オンラインで基礎知識を習得+対面でのワークショップに参加」や「個別にeラーニング受講+集合研修で動画教材を視聴」のように、ハイブリッド式で行うことで多角的に気付きを得られるでしょう。

全編を集合研修で実施するのと比較して、これらを組み入れると利便性が高まるため参加率がアップしたり、実施コストを一部抑えられたりするメリットがあります。

SBのアンコンシャスバイアス研修おすすめプラン9選

弊社ではアンコンシャスバイアスに精通した講師による研修を取り扱っております。その中でも、今回は、担当者おすすめの研修プランを9つ紹介します。


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鎌田 敏

こころ元気配達人 こころ元気研究所 所長

アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)に気づき、コミュニケーションエラー・ヒューマンエラーを防止しよう!

「私なら大丈夫」「言わなくても分かるだろう」。ヒューマンエラーの原因は無意識の思い込みが原因です。こころ元気配達人の講師による研修で、アンコンシャスバイアスとの付き合い方を学びましょう。


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黒川伊保子

株式会社感性リサーチ 代表取締役  人工知能研究者、感性アナリスト

感性コミュニケーション~アンコンシャス・バイアスの正体

育った環境・母語・性別・世代などの違いから互いの能力を低く見積もることが原因で、無意識の偏見が生まれます。感性アナリストの講師が、真のダイバシティ・コミュニケーションを可能にする感性コミュニケーション法をお教えします。


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篠田寛子

ダイバーシティ&インクルージョン 戦略コンサルタント ビジネスコーチ

ダイバーシティの壁となるアンコンシャス・バイアスに気づき、自律型組織へ

経営者・管理職・リーダー対象の本プランでは、D&I戦略コンサルタントの講師が、自律型組織に向けた変化・成長についてお伝えします。その過程ではアンコンシャスバイアスへの気付きと理解が必要です。


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田中俊之

博士(社会学) 大妻女子大学人間関係学部 准教授

らしさ〜その生きづらさはどこから来るのか?~

大妻女子大学人間関係学部准教授の講師は、アンコンシャスバイアスについての理解を深め、男女共同参画、ワークライフバランスについて専門的知識を伝えます。広く一般の方々に向けた内容です。


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永池明日香

株式会社東レ経営研究所 ダイバーシティ&ワークライフバランス推進部コンサルタント

多様な人材の活躍推進に向けて~アンコンシャスバイアスへの気づきと心理的安全性~

株式会社東レにてダイバーシティ推進を担う講師。アンコンシャスバイアスの存在に気付き心理的安全性を理解することの重要性とともに、多様な人材が活躍する職場づくりについて考察します。


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パク・スックチャ

アパショナータ 代表&コンサルタント

無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)~無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)と職場への影響~

多様な人材の活躍と働き方をサポートする会社の代表でもある講師は、アンコンシャスバイアスが関わる組織の意識改革と行動変革に注力。全社員が無意識の偏見への意識を高める方法を伝授します。


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松野尾 萌

元経営者 早稲田大学大学院ビジネススクール非常勤講師 関東学院大学特任教授

脳科学から考えるアンコンシャスバイアス研修

海外赴任により多くの国で多様な人々と仕事をしてきた経験を持つ講師。脳科学の実験結果を元に、アンコンシャスバイアスの概念を理解した上で、その偏見を最小限にする手法をお教えします。


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山本一羊

組織変革コンサルタント モチベートワーク総研(同) 代表


アンコンシャス・バイアスの改善により能力を発揮させるコミュニケーション術

体験型ワークで構成された本プランでは、組織変革コンサルタントの講師より、アンコンシャスバイアスの弊害と対応方法を学べます。ダイバーシティ&インクルージョンを実現するためのコミュニケーション術を習得します。


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吉田真知子

人材活性・チームコンサルタント ソーシャルスキル・プログラム合同会社 代表

アンコンシャスバイアスセミナー~無意識の思い込みから自由になろう~

人材活性・チームコンサルタントの講師が、自分自身や組織、そしてチームの進展に向けて、受講者が無意識にあるアンコンシャスバイアスに気づき、チームを発展するには何をすべきか、そのヒントを伝授します。

アンコンシャスバイアス研修でD&Iを推進

人材不足が叫ばれる昨今、多様な人材の採用は避けて通れません。
アンコンシャスバイアス研修は、普段私たちも気づかない無意識の差別を払拭し、開かれたD&Iの職場を作るための良い機会となります。
ぜひ、本記事をきっかけに、アンコンシャスバイアス研修をご検討ください。

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